「解放新聞」(2019.03.18-2899)
大会1日目の開会で片岡副委員長は、昨年の開会あいさつをした故松本龍・副委員長への黙禱をよびかけた。解放歌斉唱、松谷中執による水平社宣言朗読に続いて、議長団に松永信子さん(熊本)と丸本千悟さん(滋賀)を選出。組坂委員長は本部代表あいさつで、「人権が危うい時代、最大の差別であり人権侵害である戦争へ戦争へと、向かっているように思えてならない」と、戦争は絶対にさせないとりくみ強化と人権・平和・民主主義・環境の確立への努力、世界の水平運動の前進を訴えた。「推進法」具体化では福岡の県条例制定を報告し、全国への拡大と、実態調査の実施などの課題をのべた。狭山再審開始と石川一雄さんの無罪獲得への奮闘、差別糾弾闘争と裁判闘争、選挙闘争への勝利をよびかけた。
来賓として、平沢勝栄・自由民主党差別問題に関する特命委員会委員長(衆議院議員)、福山哲郎・立憲民主党幹事長(参議院議員)、江田康幸・公明党同和対策等人権問題委員会委員長(衆議院議員)、古川元久・国民民主党代表代行(衆議院議員)、又市征治・社会民主党党首(参議院議員)、相原康伸・日本労働組合総連合会事務局長、増田光儀・部落解放中央共闘会議議長(日本郵政グループ労働組合中央執行委員長)、葛西(かっさい)光義・部落解放・人権政策確立要求中央実行委員会会長(高野山真言宗管長。代読=佐々木基文・高野山真言宗社会人権局長)、中山武敏・狭山事件再審弁護団主任弁護人、中北龍太郎・狭山事件再審弁護団事務局長が祝辞をのべた。
来賓紹介後、芝内清恵・大会運営委員長が大会成立を報告。石川一雄さん・石川早智子さん夫妻が、狭山再審闘争について「第3次で終結を」「闘いも最終段階。みなさんの最大限のお力添えを」と訴えた。
75期の報告事項として、一般活動報告を坂本副委員長が、決算報告を赤井財務委員長が、監査報告を坂本中央会計監査委員が、中央組織規律委員会報告を西藤中央組織規律委員長が、それぞれ提案。提案事項として、76期一般運動方針案を西島書記長が、予算案を赤井財務委員長が提起した。
30分遅れで全体会が終了後、3会場で分散会をもち、一般運動方針案を中心に討議した。
大会2日目の全体会は、前日の3分散会についての議長報告で再開した。
つづく全体討論では、京都、大阪、山口、奈良、兵庫、福岡から6人の代議員が発言。▽統一自治体選挙での組織内候補必勝▽ヘイトスピーチを禁止する条例・ガイドラインの策定▽天皇代替わりの政治利用と天皇制強化の阻止▽青年独自の活動と人材育成、組織づくりへの支援▽災害に強い隣保館づくりと相談体制の充実▽「推進法」による実効性ある実態調査と差別事例の調査▽自治体でのネットモニタリング導入とモニタリング結果集約▽差別サイトへの企業広告やネット上での差別情報の売買阻止▽「推進法」具体化の条例制定・改正運動▽子ども食堂などまちづくりのとりくみ、などが出された。
3分散会での討議、全体討論での6代議員の意見を受けて、中央本部からは西島書記長が答弁と集約をおこない、中央本部の考え方を示した。
議案は報告事項、提案事項とも賛成多数で採択された。大会スローガンを確認後、歯朶山中執が大会宣言を提案し、拍手で採択された。議長退任あいさつ後、北口副委員長が、技術をはじめとする時代の変化、同盟員が最大の頃の7分の1への減少のなか、いかに若者を巻き込むかを課題に、全国水平社100周年に向かってがんばろう、と閉会あいさつ。「差別裁判うちくだこう」を合唱し、組坂委員長の音頭による団結がんばろうで2日間の大会全日程を終了した。
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