「解放新聞」(2019.04.01-2901)
【滋賀支局】 インターネット差別書き込み等にかかる滋賀県人権啓発推進連絡会担当者会議が2月26日、大津市・県庁北新館会議室でひらかれ、各機関団体から2018年度の活動報告などがおこなわれた。
県は県民を対象にした研修会「じんけんフェスタしが2018」と、市町行政や関係機関団体を対象にした「インターネットと人権侵害」に関する研修を実施。インターネットによる人権侵害に関するテレビスポット広告を9月の同和問題啓発強調月間に放映した。県教委は各市町教育委員会の人権教育担当者を対象にインターネットと人権侵害について研修会。滋賀県市町人権問題連絡会も研修会開催を報告した。滋賀県人権啓発企業連絡会からは「新入社員向け研修会」「リーダー養成講座」で「インターネットと差別」について研修した説明があった。
滋賀県人権センターは、2018年4月から実施している「モニタリングモデル事業」の実施状況を報告。職員が週1回2時間にわたり、「2ちゃんねる」「5ちゃんねる」「爆サイ」など6つのサイトを対象に実施。確認した差別書き込み件数は843件(2008年4月〜2019年1月)。これを「被差別部落の地名の書き込み」「身元調査に関する書き込み」「被差別部落に関する差別語・賤称語の使用」など5つに分類している。
さらに1月からは削除のとりくみを2つのサイトではじめ、64件の削除要請をおこない47件(73・4%)が削除された。
県連からは、鳥取ループ・示現舎による「部落探訪」問題で県内で掲載された市町によって削除要請が大津地方法務局にたいしておこなわれていることや、悪質な映像を流すYouTubeの運営会社グーグル社にたいして中央本部が要請書を提出したことを報告した。
最後に、全国的にモニタリング事業が実施されるようになってきたため、全国のモニタリングの情報収集と今後の研修の参考として「インターネットと人権侵害」に関する研修講師のデータを集約し、情報を共有していくことを確認した。
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