「解放新聞」(2019.05.13-2906)
【大阪支局】 テレビ朝日のバラエティ番組「アメトーーク」(木曜日・午後11時20分〜)のなかで府立西成高校と西成地区について差別的な内容が放送され、テレビ朝日は4月19日の番組内で謝罪するとともに、ホームページで「お詫び」を掲載した。
2月14日に同番組で特集「高校中退芸人」を放送したさいに、出演者が西成高校について「椅子が机と繋がっている理由は投げられないようにするため」「窓がガラス素材でない理由は、割る人が多いから」「トイレットペーパーを職員室に取りに行く理由は、盗まれるから」などと表現。西成地区については「行かない方がいい地域」などと差別的な表現もあった。
この放送を受け、西成高校や西成地区からは多数の抗議があがり、西成高校、大阪府教委が抗議文を提出。解放共闘大阪も3月29日、テレビ朝日に抗議と申し入れをおこなった。
4月15日、大阪市・HRCビルでテレビ朝日との話し合いをおこなった。テレビ朝日からは第1制作部の丹野裕一・総括担当部長、加地倫三・エグゼクティブプロデューサー、小島健嗣・プロデューサーが出席。解放共闘大阪からは山根健二・事務局次長、大阪府教組の山本直樹・副委員長、古川定子・書記次長、大阪高教組の近藤美登志・委員長、西成支部の寺本良弘・支部長が参加した。
テレビ朝日から番組制作の意図や指摘された事項についての説明と、「西成高校や西成地区、及びその関係者に深くお詫びします」と謝罪。参加者からは西成差別の実態などを詳しく説明して「自分の母校や地域を誇れないことの重大性」「差別を助長しかねないではなく助長したとの認識を」などと指摘。話し合いをふまえて、あらためて回答文を出すこと、番組内で謝罪することなどを確認した。
4月19日、テレビ朝日は番組内で謝罪するとともにホームページで「お詫び」を掲載。「西成高校と西成地区が問題のある学校や地域であるとの印象を与えてしまい、在学中の生徒、卒業生、保護者、学校関係者並びに西成地区の住民の皆様に多大なるご迷惑とご不快の念をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。また、視聴者の皆様にも誤った印象を与える結果になりましたことをお詫びいたします」などと謝罪した。
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