「解放新聞」(2019.07.22-2916)
「全国部落調査」復刻版出版事件裁判について、今後の裁判のすすめ方などを協議する非公開の弁論準備(三者協議)が7月10日、東京地裁でおこなわれた。
この間、被告の鳥取ループ・示現舎は、「部落解放同盟関係人物一覧」の原告にたいする権利侵害について、以前から新聞や書籍、インターネットなどで公開されているもので、権利侵害にあたらないなどと主張をおこなってきた。今回は、その証拠として、新聞やインターネット上で原告ら一人ひとりの個人情報が掲載された箇所の印刷物などを提出してきた。
弁護団は、高度に発達した情報化社会で、プライバシー権の一つとして確立された自己情報コントロール権について言及。個人情報の開示・非開示や訂正、削除などといった取り扱いについて自分で決定することができる権利にふれ、そもそも被告の主張が的外れであることを主張し、新たに書面を提出する。
当初予定されていた証人尋問の日程については、次回、9月11日の弁論準備以降に協議することになった。
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