「解放新聞」(2019.08.05-2918)
【埼玉支局】 人権教育・啓発推進埼玉県実行委員会は6月25日、さいたま法務局と交渉をおこない、氾濫するインターネットの差別情報の削除を要請した。
交渉には、片岡明幸・副会長や人企連、同宗連、行政部会の代表など12人が参加。法務局からは人権擁護課の岡本圭二・課長らが出席した。
県実行委員会は、鳥取ループ・示現舎がインターネットに投稿し続ける「部落探訪」や削除されないままになっている「全国部落調査」を人権侵犯事件として立件し、ただちに削除するよう強く求めた。
岡本課長は「東京法務局が説示した通りだと認識している。いまの法律の範囲内でできることはやっている。個別の事案についての回答は差し控えたい」としながら、「このままの状態ではまずいと思っている。特効薬となるものがないのがいまの現状」と個人的見解を示した。
参加者は、「昨年12月に調査救済課長名で通知を出しているが、まだネットから削除されていない。何のために通知を出したのか。通知をふまえてすぐ削除するべきだ」という意見があいついだ。岡本課長は「通知の削除措置は、あくまでも任意の措置。削除を強制できないのが現状で、本人が自主的に削除することを期待するしかない」と答弁した。
参加者からは「ネット関連事業者に強く働きかけ、事業者が自主的に削除や利用停止するよう強く働きかけるべきだ」と法務局の対応を非難する声があいついだ。
金子彰・幹事(埼玉教組)は「いまや子どもたちのほとんどがインターネットで情報を得ている時代。将来、主権者になる子どもたちに悪影響がある。いまのやり方では生ぬるい。ただちに対応してもらいたい」と実効ある措置を求めた。
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