「解放新聞」(2019.09.09-2922)
【島根支局】 7月26日、松江市労働会館で部落解放・人権政策確立要求島根県実行委員会第35回総会をひらき、宗教者、労働組合関係者、企業関係者、部落解放同盟各支部から80人が参加した。
主催者を代表して原量範・会長が、「2016年に部落差別解消推進法が施行され政府・各省庁・県行政も具体化に向けとりくんでいるが、県民の意識はまだまだ遅れている、県内でもネット上での差別があいついでいるのが現状、今年度も県内の状況を把握し、人権の法制度実現に向けたとりくみを強化したい」とあいさつした。
来賓あいさつでは島根県知事代理(松本修吉・環境生活部長)はじめ中村芳信・県議会議長代理(中島謙二・副議長)など。祝辞は自由民主党島根県支部の竹下亘・衆議院議員、立憲民主党の亀井亜紀子・衆議院議員。とくに県知事のあいさつでは「「差別解消3法」の施行や多様化・複雑化する人権問題に対応するため、一昨年9月に実施した「人権問題に関する県民意識調査」の結果もふまえ、県の人権教育・啓発を総合的かつ効果的に推進するための指針となる「人権施策基本方針」の第2次改定をおこなった。今回の改定では、企業、団体等の自主的な研修をすることにより、人権意識のさらなる向上を図る事業など、新たなとりくみをすすめていく」と強調した。
議事に移り「インターネット上では、部落差別をはじめとした悪質な差別情報が蔓延している。島根県では、定期的のモニタリング事業をおこなっている。今後は各市町村にも事業実施の要請、本人通知制度は5市5町で実施をしているが、登録者拡大に向け同様に取り組みを進めていきます。そして人権政策を県政の重要課題として、教育・啓発に偏りがちな人権政策から救済・保護・規制政策や支援・助成政策も合わせた人権政策の確立を求めていく必要がある」とした方針案などを提案し、参加者が拍手で承認した。
総会後は基調講演を中央本部の西島書記長が「「部落差別解消推進法」具体化と部落解放行政・人権行政の推進にむけて」と題しておこなった。
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