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府独自の意識調査を求める 〜京都府セクション交渉
京都

「解放新聞」(2019.10.21-2927)

京都府に市町村と連携したとりくみを求める西島委員長(9月5日・京都市)

京都府に市町村と連携したとりくみを求める西島委員長(9月5日・京都市)

 【京都支局】 部落解放・人権政策の確立を求める京都府セクション交渉を9月5〜6日にかけて京都市・京都ガーデンパレスでおこない、同盟員や行政関係者などのべ115人が参加した。交渉では、部落差別の撤廃に向け、福祉・教育・労働の連携などを求めた。

 西島藤彦・委員長が「推進法の第6条に実態調査という項目がある。法務省が8月15日に、全国で1万人の部落差別の意識調査をするために通知を送った。この調査では、意識は集約できたとしても部落の実態そのものは浮き彫りにならない。そこで、国の調査を受けて、府は独自で各市町村と連携し、きめ細かな意識調査を実施すべきである。推進法の内容にそって行政は地域のさまざまな課題にたいしてサポートし、差別がなくなるようにとりくんでほしい」とあいさつ。

 京都府を代表して人権啓発推進室の山口孝司・室長が「部落差別を解消するために市町村と連携しながら相談体制の充実や教育、啓発をすすめている」とのべた。

 市民環境部には隣保館の耐震化やバリアフリーについてただした。山口室長は府内36館中27館で耐震工事が完了し、未了となっている福知山市内の5館のうち3館は耐震化へ向け診断にはいると説明。バリアフリー化は順次すすめているが、立地条件等から整備困難な施設もあるとのべた。府連からは児童館などとの合築をはかるといった知恵をしぼってほしいと要望した。

 国の意識調査については、対象数が1万件と不十分であると指摘し、府に独自調査を求めた。山口室長は「国の調査内容を把握した上で、府の独自調査をすすめていく」と明言した。

 ネット上の差別事象への対応について、府は市町村と連携し、よりこまやかなモニタリングをしていくとのべた。府連からは「ネット差別の深刻さを知らない府民・府職員に啓発を」と求めた。

 このほか、知事直轄組織には職員の人権意識調査の実施を、総務部には事前登録型本人通知制度の充実へ向けた市町村への働きかけなどを求めた。

 

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