「解放新聞」(2019.11.25-2932)
【広島支局】 2019部落解放・人権政策の確立を求める第50回広島県民集会が9月29日、福山市人権交流センターでひらかれ、500人が参加した。
主催は同実行委員会(委員長=岡田英治・県連委員長)。
主催者を代表して岡田委員長は、「人権状況がその国の政治、わけても政治指導者の姿勢によって大きく左右されることはアメリカ・トランプ大統領の言動によっても明らか。日本でも偏狭なナショナリズムを煽る安倍政権によって公然と差別を叫ぶヘイトスピーチが横行し、政治家や官僚などによるセクハラ発言、性的少数者への差別、部落差別発言なども引き起こされている。本集会の意義が、人権を土台に置いた県政を確立するものであることをあらためて確認」することを強調した。
「LGBTに学ぶ―性の多様性の認められる社会に向けて」と題して河口和也・広島修道大学教授が記念講演。
このなかで、LGBT以外のより多様な性的少数者を指し示すSOGI(性的指向・性自認)という新しい言葉にふれながら、「2015年全国調査」からわかる意識として、身近な存在にたいする寛容度がより低く、女性若年層の方が寛容度が高いことなどをのべた。あわせて性的少数者は、自分を肯定的にとらえられず、社会的なつながりの場所が少なく、自分の情報を伝えることが難しいこと、自分を受容してもらえないという不安による身近でのコミュニケーション不足、関係する正確な情報を得ることの難しさといった、社会的・感情的・認識的孤立の問題についても訴えた。
集会では、このほか、5つの分科会で講演・報告と討議がおこなわれた。
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