「解放新聞」(2019.12.02-2933)
【大阪】 来年秋に予定される、いわゆる「大阪都構想」をめぐる住民投票に向けた大阪市廃止・分割問題を考える連続学習会が10月11日から大阪市・HRCビルではじまった。
学習会は、構想の内容や、もし特別区が設置されれば、どのような問題が発生するのか、課題を共有するとともに、今後どう運動をくみ立てていくのかの方向性を探ることが目的。
第1回目は、元大阪府議会議員で大阪経済法科大学法学部教授の西脇邦雄さんが講師。「大阪市廃止・分割いわゆる大阪都構想の対案〜維新が何故支持されるのか」をテーマに話した。 このなかで、大阪維新の会の政治手法は「ポピュリズム(大衆迎合主義)」とされるが、橋下徹・元大阪市長の退陣後も政党としての支持率は維持されており、大阪維新の会が地域の利益を強く打ち出すことによって大阪全体の利益の代表であるとの印象が有権者に浸透しているとの説を紹介した。
2015年の住民投票で、わずかながらも反対多数となった理由としては、大阪市民の7割以上が「都構想」より、大阪市が廃止されることを理解していたとの調査結果を紹介。支持とは別に「合理的」な判断で「都構想」反対に投票したと指摘し、ここを理解したとりくみが重要であると強調した。
このほか、大阪市民以外の「昼間」人口にたいしてもサービスを提供している「母都市」としての機能や、政令市となって堺市が得たさまざまなメリット、総合区制度を活用することで大阪市のままでも、さまざまな住民自治が実現することを紹介。対案づくりなどをすすめ、住民投票に向けて有権者の「合理性」を信頼してのぞむことが必要だと強調した。
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