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石川県白山市と初の意見交換〜部落問い合わせで
北陸

「解放新聞」(2019.12.16-2935)

 【北陸支局】 11月19日、部落解放同盟近畿・東海・北陸ブロックが部落差別解消に向けて石川県白山市と初めて意見交換の場をもった。

 自治体の窓口にたいして被差別部落の問い合わせが全国的に多数報告されているなか、北陸では初めてと思われる事案が2017年5月に白山市で生起した。問い合わせた関西在住の青年が白山市の回答に満足できず、部落解放同盟北陸事務所に問い合わせてきたことから明らかになった。

 意見交換には、部落解放同盟からは池田・高橋の両中執ら4人。白山市からは井田正一・副市長ら6人が参加し、市の対応とその後のとりくみ状況、今後の課題について意見をかわした。

 池田紀子・市民生活部長は、青年から市内の特定地域について被差別部落かどうか問い合わせがあったが、電話で対応した教育委員会の職員は知らなかったので複数の部局に尋ね、「同和地区ではないと思う」と回答し、この事実が人権担当部局(市民相談室)に報告されていなかったことを説明し、問題点として部落問題にたいする認識不足と庁内での連絡体制の不備をあげた。

 そのうえで、問い合わせにたいする対応マニュアルを全職員に提示する一方で、今年度から部落問題に特化した職員研修にとりくんだとし、職員一人ひとりが人権にたいする理解を深め、適切な対応ができるようにすることが今後の課題と説明した。

 部落解放同盟からは、対応にかかわったすべての職員が特定されておらず、事実関係の把握が不十分なことを指摘し、職員の対応マニュアルも問い合わせの理由を聞く内容になっていないことから見直しを求めた。また、北陸事務所の過去の調査では白山市で13件の戸籍謄本等の不正取得が明らかになっていることから、本人通知制度の導入を求め、市側は検討を約束した。

 

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