「解放新聞」(2020.02.17-2943)
第76期第1回全国女性活動者会議を2月2、3日、熊本市内の熊本県総合福祉センターでひらき、17府県連から52人が参加した。第65回全国女性集会に向けて開催要綱案や変更の提案を受け、検討。また各府県連女性部や各地の「男女共同参画」審議会委員の活動を共有し、学習会を通じて問題意識を深めた。
1日目は、山﨑中央女性運動部長が開会あいさつで4年前の熊本地震による地元支部の被害、その直後の全女に熊本県連から大勢の参加があったことにふれ、熊本での全女開催に全力をとよびかけた。地元・熊本県連からは、松永末廣・執行委員長が歓迎あいさつ。まだ続く仮設住宅での県民の暮らしにふれつつ、22年前の菊池市での開催いらいの熊本全女に一人でも多くの結集をよびかけた。
2日目は、慈恵病院元看護部長で一般社団法人スタディタイフ熊本名誉顧問である田尻由貴子さんによる「命「こうのとりのゆりかご」が問いかける!」と題する学習会。親が育てられない新生児の引き取りをはじめた熊本の慈恵病院での試みを中心に、命を守るとりくみについて学習した。ドイツでは生まれたどんな子も社会が育てる体制があるのを現地で学ぶ。2007年に慈恵病院で開設した日本初の通称「赤ちゃんポスト―「こうのとりのゆりかご」―ばかり注目されるが、10年で2万件をこえる相談を受けてきた。日本は未婚での出産を歓迎しないが、望んでも恵まれない人もいる。慈恵病院では特別養子縁組にもとりくみはじめた。田尻さんは、社会的孤立に追い込まれる女性の駆け込み寺になりたいと活動してきた。重要なのは性教育=生き方教育。少しずつ変化はあるが、男社会のなかで女性が声をあげて行動し、女性の政治家を増やすことの重要性も訴えた。
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