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8月以降に証人尋問 〜次回の弁論準備をへて
復刻版裁判

「解放新聞」(2020.02.24-2944)

 「全国部落調査」復刻版出版事件裁判は、東京地裁への提訴(2016年4月19日)から4年を迎える。第11回弁論準備(三者協議)は2月10日におこなわれ、主張の整理がほぼ終わり、8月以降に証人尋問がおこなわれる見通しとなった。三者協議で書面のやりとりが続いたために長引いてしまったが、いよいよ法廷でのやりとりが再開される。

 今回の三者協議で弁護団は、準備書面16、17を提出し、この間の被告鳥取ループ・示現舎の反論にたいして再反論などをおこなった。被告らがくり返す「「被差別部落出身者」なる身分は法律上認められていない」「社会的な認識が定まっていない」などの主張について、「原告らは、被差別部落出身者という身分が法律上認められるという主張はしたこともない」とし、現実に差別があることを問題にしていると指摘。また、「『部落地名総鑑』が就職差別や結婚差別に利用されていた具体的な事例は確認できない」などの主張にも、「企業や興信所が購入して利用することによって、幅広く就職差別や結婚差別に利用されてきた。そのような実態が広く存在し、そのことが社会的にも認識されたからこそ、行政機関を含め様々な対策がとられてきたことは、ここで改めて述べるまでもなく明らか」「全国の部落の所在地・部落名・現在の住所などを掲載したリストであることからすれば、『部落地名総鑑』が使われたのと全く同様に差別のためのツールとして利用されるものといえ、その危険性から『全国部落調査』に対しても『部落地名総鑑』と同様の評価が下されるべきことは明らか」と一蹴した。

 その他の部分にも「被告らの反論が原告らが主張していない「事実」をでっち上げ…誤っていると論難するものであって、失当」「原告らの主張とは無関係に独自の見解を披露しているだけであり…「反論」と呼ぶに値しないもの」と指摘。

 準備書面12で主張した被告らの行為で広範な二次被害が生じている事例について、被告らが「これは差別事件ではない」などとひらき直っていることにも、「事実を争うことができず、「これは差別事件ではない」などと、結論を理由とする滑稽な主張」などと指摘し、被告の反論(主張)が、反論に名を借りた独善的なものであり、信憑性を欠き、欺瞞に満ちたものであることを明らかにした。

 また、当然だが、どこで生まれるかを選択することはできない。それにもかかわらず、「「被差別部落出身となるか否かは自由に選択できる」かのようにいいなす被告らの主張は、きわめて独善的であり、被差別部落出身者であることによってさまざまな深刻な差別を被ってきた原告らの尊厳を冒涜する許しがたい主張である」と結んだ。

 被告らからは、部落解放同盟関係人物一覧が原告らにたいする権利侵害にあたらないという主張のもと、これまでと同様、原告らの個人情報が掲載されたインターネット上の情報などが証拠として追加で提出された。

 次回三者協議(非公開)は4月8日。証人尋問については、当初原告側の証人を35人で申請していたが、とりわけ採用してもらいたい10人を強く要請した。

 

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