「解放新聞」(2020.04.25-2951)
【京都支局】 京都地方法務局との交渉が3月17日、京都市・同局内でおこなわれ、府連役員など13人が参加。安田茂樹・副委員長が「マスコミやインターネットを通じて部落差別が広がっている。そのほかにも課題は多く、法の整備は必要だ」とあいさつした。そのあと、法務局から回答があった。
相談体制の充実について、地方公共団体と連携して人権擁護相談所の窓口を増やしている。今後も相談体制の充実と部落差別の実態把握に努めると回答。ネット上の部落差別では自治体などの削除要請があったときは、連携してすすめているとしながら、削除へのとりくみ状況や結果等は伝えていないと回答した。人権侵犯事件の件数は、立件した件数だけを公表しており、そのほかの情報が整理できているか明確な回答はなかった。
府連からは、差別の実態把握には立件数だけでなく報告があったすべての差別事象の整理が必要で、自治体と連携を深めるためにも、個人情報に影響のない範囲で削除要請のとりくみ状況や結果など共有する体制づくりを求めた。
交渉後、局長懇談会がひらかれ、西島藤彦・委員長が「法務省は鳥取ループ・Mに説示したと報告があった。悪質な行為には厳正な対応を」とあいさつし、局長の部落視察も要請した。
秋山二郎・局長は、部落への視察が新たな差別を生み出す可能性があり、視察は考えていないと回答。府連からは「新たな差別というのは納得できない。視察がなぜ差別を生み出すのか」と追及。差別の実態把握には、現場から学ぶことは必要だ、と訴えた。
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