「解放新聞」(2020.04.25-2951)
【滋賀支局】 部落解放・人権政策確立要求滋賀県実行委員会は2月25日午後、沖縄県でスタディツアーを実施。糸満市のひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館、平和祈念公園・平和の礎(いしじ)をまわり、15人が参加した。第34回人権啓発研究集会が沖縄ではじめてひらかれたのにあわせておこなったもの。
ひめゆり平和祈念資料館は、ひめゆり学徒隊に関する資料を保管・展示し、戦争の悲惨さを後世に伝えている。財団法人沖縄県女師・一高女ひめゆり同窓会が中心になって募金活動などをおこない、1989年6月23日、ひめゆりの塔の隣地に建設された。
第二次世界大戦末期の1945年4月、米軍が沖縄に上陸し、地上戦がおこなわれた。そのなかで沖縄師範学校女子部・沖縄県立第一高等女学校からは生徒222人、教師18人が沖縄陸軍病院に配属され、136人が命を落とした。戦後、「ひめゆり学徒隊」とよぶようになった。
ひめゆり平和祈念資料館のつぎに摩文仁の丘にある県立平和祈念公園・平和の礎を視察見学した。1974年に開館し、その後、展示内容の変更をふくめて2000年3月に現在の地に新たに建設された。沖縄戦では国内外の兵士や住民20万人あまりが亡くなり、このなかには朝鮮人もふくまれる。これらの人びとの慰霊と平和の尊さを再認識することや、戦争の悲惨さと残虐性について、沖縄戦を経験した人たちの証言や遺品などを通じて後生に伝えることを目的にしている。
また、公園内には平和の礎がある。太平洋戦争・沖縄戦敗戦50周年記念事業で1995年6月に建設された。刻まれた戦没者数は全体で24万1525人、滋賀県は1691人となっている。
いまも沖縄は軍事拠点。この現実をしっかり認識し、反戦平和のとりくみを前進させることが求められている。
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