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主張

 

仲間とのつながりを強化し、青年運動を活性化させよう

「解放新聞」(2020.06.15-2956)

 新型コロナウイルスの感染拡大は、瞬く間に世界中に広がり、世界で700万人、日本では1万7千人以上の感染者が出ており、いまだに収束をみる状況にいたっていない。「緊急事態宣言」にもとづく「自粛要請」や「休業要請」などの措置がとられ、集会や会議などの拠点となる施設の閉鎖やイベント自粛など、私たちの活動にも大きな影響が生じている。

 また、本来は法的根拠のない「お願い」にすぎない「要請」から、ほぼすべての自治体で一斉休校措置がとられるなど、日常生活や企業活動にかかわるさまざまな自粛が「強制」の様相を呈している。根拠や見通しがきわめて不透明なうえ、何かあれば「強制はしていない」「個人の判断だ」などいい逃れのできる無責任な「要請」は、社会に生じる混乱や矛盾を社会的・経済的弱者に集中させている。

 これまでに、中小企業を中心に倒産や解雇、雇い止めなどがあいついでいる。「要請」にともなう十分な補償もないなか、「貧困は恥だ」「努力不足だ」というような風潮が、苦境に陥った人に「自己責任だ」と暴言をたたきつける。そして、「同調圧力」が生きるための訴えを封じ込めている。

 5月末には、すべての都道府県で「緊急事態宣言」が解除された。コロナウイルス感染症流行の収束を演出し、経済活動を優先する姿勢は、それらの被害を覆い隠し、私たちの生活にも大きな影響を与えている。

 これまで、災害などの非常事態でも、平時でも、その存在やかかえている課題が可視化されにくい社会的弱者が、その存在を忘れ去られたり、過度な自助努力を求められることがくり返されてきた。現在のコロナウイルスへの接し方をみるとき、病気への不安が感染者とその家族、医療関係者への差別と一体化しているのではないか。それは、偏見やデマなどから国籍や民族という属性などにたいしてもあらわれている。

 私たちは、まず地域の仲間の現状を把握する必要がある。必要であれば、相談やサポートなど「いのち」を守るとりくみが重要だ。仲間とのつながり方を模索しつつ、仲間の困難を見逃さず、共有していこう。

 また、私たちは、社会が不寛容であったり、差別を容認する方向へ向かうことを許してはならない。不安や不満、閉塞感を背景に差別言動が噴出し、日常生活が変容しつつあるなかで、社会意識の動向を注視し、あらゆる差別の撤廃に向けた協働・連帯のとりくみをすすめていかなければならない。

 集会などの開催が困難な状況が続いているが、一方で新たな動きが広まりつつある。安倍政権は、今国会で強行採決を目論んでいた「検察庁法改定法案」を見送ることとなった。ツイッターのハッシュタグ「#検察庁法改正法案に抗議します」を中心に500万件をこえる抗議の声がインターネット上で広がった。関連の投稿もあわせると1000万件をこえるともいわれる抗議の声が、強行採決の断念に追い込んだ。さらに、「見送り」ではなく廃案にするために抗議の声をあげていかなくてはならない。私たちも、このとりくみに積極的に参画しよう。

 インターネットを媒体とした会議や活動は、青年の得意とするものだ。この間の中央青年運動部会議や全国青年運動部長会議などでも、SNS(会員間のインターネット交流サービス)を利用した情報発信やオルグなどインターネットを媒体とした活動に着手しはじめたことが報告されてきた。今後も実践交流をおこない、活用法を議論しながら、活動を広げていこう。

 また、地域に目を向けると、子どもたちのケアや連携なども大切なとりくみである。学校や保護者、子どもとのつながりを、この時期だからこそ強める活動をしよう。さらに、見守り活動や声かけ、相談などできる活動をおこなっていかねばならない。社会格差や矛盾が噴出し、課題が山積するなかで、地域でのいのちと生活を守る部落解放運動を青年が中心に担っていこうではないか。

(本文略)

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