「解放新聞」(2020.08.05-2961)
第8回中央執行委員会を7月15日午後、大阪市内のHRCビルでひらいた。
組坂委員長は「世界中に拡がる新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた全国大会は書面表決での開催となった。いまだに収束する状況ではないが、運動の前進のために、しっかり論議をしていこう」とよびかけた。また、衆議院総選挙の報道について、「人権や平和の実現に向けた政治勢力の結集が必要。憲法改悪を許さない闘いと結合させて、とりくみをすすめていこう」と訴えた。
西島書記長が、第7回中執委(1月27日)以降のとりくみを報告。つづいて書面表決となった第77回全国大会の関係では、丸本千悟・選挙管理委員長が中央執行委員会構成役員と中央組織規律委員会選挙の結果について、全員信任の報告をおこなった。また、議案賛否についても予算案を除いて全議案が全会一致で原案通り承認されたことを確認した。
なお、15都府県連45人から出された議案にたいする意見への本部答弁内容については委員長と書記長に一任。第1回中央委員会(8月3日)で見解を示し、解放新聞に掲載することとした。
部落解放・人権政策確立のとりくみでは、西島書記長が法務省の国民意識調査結果についての基本的な考え方を示した。とくに回収率が62%と低く、サンプル数が少なく、都道府県の単位でまとめても、正確な傾向が把握できないことを強調。設問ごとの調査結果を精査し、部落問題解決に向けた施策の充実につながるように、法務省や政党に要望書を出していくことを確認した。
狭山再審闘争については片岡副委員長が提案。裁判長の交代をふまえ、下山第2鑑定など、科学的な新証拠の情宣、学習をすすめ、鑑定人尋問をねばり強く求めていこうと訴えた。
なお、10月の部落解放・人権政策確立要求のとりくみや狭山再審要求中央集会については、開催の準備をすすめながら、感染症拡大の状況をふまえて判断していくことを確認した。
鳥取ループ・示現舎との裁判闘争も片岡副委員長が提案。8月18日(大阪・HRCビル)、24日(東京・日本教育会館)に裁判闘争勝利決起集会をひらき、予定されている8月31日、9月14日、28日の証人尋問にも結集をよびかけた。また、兵庫県連が独自の決起集会を7月19日に神戸市教育会館でひらくことも報告された。
三重県と和歌山県にまたがる結婚差別事件については、西島書記長が中央本部で調整し、実効性のあるとりくみをすすめることを報告。今後、中央本部と両県連で協議しながら、差別事件への対応、部落問題研修の強化など、行政のとりくみが前進するように課題を整理していくことを確認した。また、2014年に決定された除名処分の無効を求める宮本正人(三重)の請求については、地元三重県連とも協議し、請求には応じないことを了承した。
当面のとりくみでは、高橋共闘部長が「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟 公正な判決を求める要請署名」にとりくむことを提案、確認した。
そのほか、反差別国際運動がよびかけている「新型コロナと自然災害に苦しむインド・ネパールのダリットへの支援のお願い」を、西島書記長が提案。支援カンパを都府県連に要請することにした。
また、九州地方を中心とした豪雨災害への復興支援カンパにとりくむことや、感染症拡大の影響による都府県連大会の開催状況、全研など諸集会の中止、延期や開催方式の変更について確認した。
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