「解放新聞」(2020.06.15-2956)
【兵庫】 「鳥取ループ・示現舎を許さない!!」と銘打って兵庫県連による「「全国部落調査」復刻版裁判闘争勝利決起集会」が7月19日、神戸市教育会館でひらかれた。中央本部からは、「全国部落調査」復刻版出版事件糾弾闘争本部事務局長でもある片岡副委員長がかけつけ、コロナ感染予防対策で人数制限のなか県連から72人が結集した。
県連の坂本三郎・委員長の主催者あいさつ後、片岡副委員長の来賓あいさつ。弁護団の中井雅人・弁護士が裁判闘争の現状と課題を、阿久澤麻理子・大阪市立大学教授が意見書の提出者の立場から報告し、参加者全員で裁判勝利へ団結を固めた。
主催者として坂本委員長は、4年になる裁判で、闘いの成否にかかわる証人尋問がはじまるとのべ、部落解放運動の成果を破壊する鳥取ループの「部落探訪」などに、削除要請をくり返しても削除にいたらない現状を報告。県内で本裁判を闘う原告26人中の12人と各界から本集会に参加していると紹介し、勝利に向け一致団結して頑張ろうと訴えた。
来賓として片岡副委員長は、国が先月ようやく報告した「推進法」6条にもとづく調査結果が裁判の武器になるとのべ、県連から1人が証言に立つので応援してほしいと訴えた。
中井弁護士は原告側の主張について、「だれ」が「どこ」の出自かの特定が権利侵害の前提、権利侵害の内容として、①プライバシー権、②名誉権、③差別されない権利、④部落解放同盟の業務を円滑におこなう権利、の侵害と解説。裁判官と対面して語る証人尋問で伝わるものがある、最後まで頑張ろうとのべた。
阿久澤教授は社会学者として意見書には、レポートなどにみるネットでの地名拡散の若者への影響、地名が部落出身の目印になる理由、地名を目印とする居住忌避など新たな差別の再生産を書いたとのべ、差別は「する側」がつくる、教育・啓発の積み重ねが水泡に帰さないよう絶対に勝たなければ、と強調した。
原告と証人、参加者からも思いや意見が出された。
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