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府連が吉村知事と政策懇談会 〜コロナ差別は「許されない」
大阪

「解放新聞」(2020.08.25-2963)

回答する吉村知事(7月10日・大阪市)

回答する吉村知事(7月10日・大阪市)

 【大阪支局】 府連と吉村洋文・知事との政策懇談会が7月10日、大阪市・府庁舎横の府公館でおこなわれた。吉村知事はコロナ差別について「絶対に許されない」とのべるとともに、インターネット上の確信的な人権侵害情報については「サイトブロッキング」が必要などとのべ、国に法制化を求めていくことを表明した。

 大阪府からは吉村知事のほか山口信彦・副知事、酒井隆行・教育長ら幹部が出席。府連からは赤井隆史・委員長はじめ3役が出席した。

 冒頭、赤井委員長は「ネット上の人権侵害問題で国への働きかけが準備されていたが、新型コロナの問題で難しくなっている。SNSでの誹謗中傷も大きな問題となっている。あらためて府の姿勢を確認したい」とのべた。

 村井康利・書記長が懇談会のテーマを提起。これにたいして吉村知事、酒井教育長が回答。①感染者、医療関係者・家族たちにたいする誹謗中傷は絶対に許されるものではない。ネット上の人権問題については2、3月に国に提案する準備をしていたが、緊急事態宣言などでできていない。早急に国に提案していく。②休業要請や外出自粛により中小・小規模事業者が大きな影響を受けている。国の持続化給付金に加えて府では休業要請支援金、休業要請外支援金を支給。融資制度や経営相談もおこなっている。③府民意識調査は今後の人権教育、啓発をすすめるうえの基礎資料。課題解決をはかるための施策につなげたい。④子どもたちに「学習機会の格差」が生じることのないようにとりくむことは重要。学校再開後は一人ひとりの状況を把握し、遅れた学習をとりもどす人的支援を拡充し対応している。

 意見交換で府連からは、SNS被害者支援での誹謗中傷問題で自民党でも議論がスタートしたものの、議論は発信者情報の開示にとどまっており、差別情報の規制までふみ込んだ働きかけを要請した。

 吉村知事は「発信者情報の開示手続きの簡素化は一歩前進ではあるが、根本的な解決につながっていない。法務省が訴訟リスクを引き受けてプロバイダーの責任を免責する受け皿や確信的な人権侵害情報についてはサイトブロッキングも必要。法改正については国に実現を求めていきたい」とのべた。

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