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日之出の識字が50周年文集
大阪

「解放新聞」(2020.10.05-2967)

日之出よみかき教室の文集『ひので』50周年記念号

日之出よみかき教室の文集『ひので』50周年記念号

 【大阪支局】 大阪市内の日之出よみかき教室(木曜日)が文集『ひので』49号を発行した。今年、教室開講50周年を記念して発行されたものである。日之出よみかき教室は、解放会館(大阪市では当時、隣保館を解放会館とよんだ)の設立とともに1970年に歩みはじめた。教室は半世紀にわたって活動を続けてきた。文集は、教室の学習活動で大切なとりくみとして位置づけ、開講の翌年から毎年発行してきた。

完成した50周年の文集を発送した(7月9日・大阪市)

完成した50周年の文集を発送した(7月9日・大阪市)

 50周年記念号では、学習者・学習パートナーによる作文をはじめ、教室開講から現在にいたるまでの間に教室を支えた人びとにも文章を寄せてもらった。日之出支部、地域の学校関係者、教室開講いらい、さまざまなかたちで教室運営に協力した人びとである。

 寄せられた文章には、学習者との出会いや学びを通じて自分自身が変わったこと、70・80年代の教室のようす、解放運動・識字運動・解放教育運動との出合いをふり返り書かれたものなどもある。そのほか、2019年度の活動紹介、教材や識字作品の紹介、教室の年表、文集『ひので』の1〜48号の表紙、学習者が教室で書き綴った詩をまとめた詩集や「生い立ちの記」の表紙、1970年代の支部ニュースや婦人部(現在の女性部)ニュースの一部、国内外の識字運動関係資料を掲載している。

 教室は新型コロナ感染拡大予防のため、4〜7月末の約4か月、休講になった。そのため完成した文集の発送作業もできなかったが、7月初旬に短時間なら会場の市立学校での作業ができるようになり、文集を関係者に送ることができた。コロナ禍では人が集う記念事業はできない。それだけに、教室にかかわる人びとの願いと思いがこもった文集を完成できたことに、関係者の喜びもひとしおだ。

 入手希望者には、送料(1冊370円)負担のみで郵送可能。問い合わせ先=☎06・6581・8516 解放新聞社(熊谷)

 大阪市内の識字教室は現在、地域の施設や市立小中学校の空き教室でひらかれている。地域施設を会場とする教室は、7月初旬から再開できたが、学校を会場としている教室は、再開の目処がなかなか立たなかった。学校が夏休みに入る8月ごろから少しずつ再開できるようになり、9月には市内半数以上の教室でようやく再開できた。そうしたなか、市内でも加島識字教室は加島支部と大阪府連の支援を受け、7月から「加島多文化共生自主学習会」として、地域施設で学習機会を確保できるようになったことを特筆したい。

 

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