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3年かけて差別言動事件を集約会議に〜人間関係も修復
滋賀

「解放新聞」(2020.10.25-2969)

 【滋賀支局】 2017年5月に発生したカラオケ教室の講師と教室生徒との会話での差別言動事件の集約会議が8月19日、C市・人権センターでひらかれた。県連・関係支部・地協の代表者、県、A市、B市、C市の行政関係者、滋賀県人権センターから26人が参加した。

 今回の事件は発言したbさん(B市在住)が体調を崩したことや人権啓発を優先したことから集約まで3年経過した。また、事件が発覚した当初は問題を提起したaさん(A市在住)がカラオケ教室を退会するまでにbさんとの人間関係が悪化した。しかし、関係行政によるaさん、bさんと合同の聞きとり調査と、bさんの謝罪によりaさん、bさん、cさん(C市在住)の人間関係も修復され、aさんも継続してカラオケ教室に参加している。

 山口敏樹・県連糾弾闘争本部長は「この事件の解決に向けた県、A市、B市、C市の行政関係者が協力してとりくみ、集約の方向ができた。今回のようなとりくみがなかったならば楽しみであるはずのカラオケが苦痛に変わり、やめざるを得ない状況にaさんを追いこんでいたはず。たった一言の差別発言がその人の楽しみを一瞬にして奪ってしまい人間関係をも壊してしまうことを改めて確認し、部落差別を許さないとりくみをすすめていこう」とあいさつした。

 まとめとして丸本千悟・県連書記長代行は①集約会議はこの事件の終わりではなく新たなとりくみのスタートとして位置づけ②「推進法」具体化という視点で今後のとりくみを実行していく必要がある③この事件を啓発教材にするため関係行政が連携して作成してほしい④各市の「市民のつどい」等でこの事件の報告をおこなう⑤年1回程度の意見交換をおこなう、と提起。

 この差別事件は、2017年5月13日、カラオケ教室が終わったあと、C市の喫茶店でaさん、bさん、cさんが談笑。aさんがbさんと同じ地区に知人が住んでいると話すと、bさんは「その人たちとは自分は違う」と発言し、指を立て「あそこはコレや」と差別した。

 また、5月27日、同じ喫茶店で談笑中に同じ差別言動をbさんがおこなった。

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