「解放新聞」(2020.11.15-2971)
【埼玉支局】 人権教育・啓発推進埼玉県実行委員会は10月23日、第21回埼玉県知事・議会議長要請行動にとりくみ、倉持秀裕・会長(県仏教会)や7郡市代表の首長、議会議長など33人が参加した。
大野元裕・県知事への要請行動は、さいたま市の知事公館でおこない、加藤朗・副会長(埼玉人企連代表幹事)を司会に進行。
倉持会長が代表あいさつし、「国が昨年おこなった調査では6人に1人が「結婚相手や交際相手が同和地区出身かどうか気になる」と回答した。また、ネット上での部落差別情報の氾濫などいまだ差別解消に向けての道は遠く険しい」と語り、「コロナ禍では、感染者や医療従事者への差別など人権侵害もおきている。人権が尊重され、思いやりにあふれた住みよい社会づくりのため、積極的なとりくみを」と、大野県知事に要望書を手渡した。
市町村長を代表して富田能成・横瀬町長が、議会議長を代表して前川やすえ・蕨市議会議長が、県議会からは山本正乃・県議(埼玉民主フォーラム)ら各会派代表が人権施策の充実と財政支援を要請した。
埼玉県知事との意見交換(要請書補足意見)では、片岡明幸・副会長が「部落探訪」などインターネットによる差別にふれ、「違反した場合の名前の公表など、全国に先駆けた効果のある条例づくりの検討を」とのべた。また、水島輝彦・幹事(県連副委員長)が毎年開催している「人権のつどい」を報告し、知事の出席を要請した。
大野知事は「片岡副会長が指摘したネット上の匿名性を利用した差別的な書き込みの問題について、多くの課題が残されていると認識している。あらためて部局に指示をする」と語り、「要望していただいた、さまざまな人権問題にたいし、今後とりくんでいく」とのべた。
田村琢実・県議会議長への要請行動は、県議会議事堂1階議員面会サロン室でおこない、倉持会長が要望書を手渡し、市町村長を代表して賴髙英雄・蕨(わらび)市長が、市町村議会議長を代表して峯岸克明・寄居町議会議長などが県議会の協力を要請した。田村県議会議長は「要望について、ていねいに精査することを約束する。県議会でもインターネット問題について議論の幅を広げていく」と語った。
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