「解放新聞」(2021.03.05-2983)
【京都支局】 部落解放・人権政策の確立を求める京都府総括交渉を昨年12月25日、京都市・京都ガーデンパレスでおこない、同盟員や行政関係者など47人が参加した。今回は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため例年よりも時間を短縮し、参加者も限定した。
冒頭、西島藤彦・京都府連委員長は「昨年実施された国民意識調査の結果からも、部落差別が現存することは明らか。京都府が部落差別の解消に、府政の重点課題としてどうとりくむかがあらためて問われている」とあいさつ。
古川博規・京都府副知事が「人権3法制定から4年たつが差別は残っている。共生社会実現に向けて努力したい。めざす方向は皆さんと一緒と考えている」とのべた。
交渉では府民環境部にたいして「部落差別を許さない条例を京都府が率先して立案し、具体的な行動計画を示すべき」として、条例の必要性についての見解を問いただした。府は「立法事実が存在すれば検討することになる。実行委から要請のあった府議会での超党派の勉強会には協力していきたい」と回答するにとどまった。
また、まもなくまとまる府民意識調査の集計結果を条例制定とどう結びつけるか問いただすと、府は「ただちに条例制定に結びつくわけではないが、何らかのかたちで施策に反映させていく」と答えた。
府連から「条例は府議会が提案し議決するものだとしても、行政には前向きな役割を果たしてもらいたい」と求めると、府は「条例制定を否定するものではない。府議会と同じ方向を向いてすすんでいくため、府としての役割を務めていきたい」と応じた。
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