【香川支局】 １月20日、22日、善通寺市に連続して土地問い合わせ事案が発生した。

　20日午後１時15分頃、総合案内窓口に、女性の声で「市内の土地についての法令上の制限を教えてほしい」と電話があり、土木都市計画課に転送し、同課の職員が対応。職員が土地利用上の法令制限について一通りの説明をすると、女性は「問い合わせをした地域は同和地区か」と突然問いかけてきたため、「そのようなことは差別を助長する恐れがあり、一切お答えできない。問い合わせ自体が許される行為ではない」と伝えると「すみませんでした」と電話を切った。

　22日午後２時５分頃、総合案内窓口に男性の声で「市営住宅について聞きたい」と電話があり、建築住宅課に転送し同課の職員が対応した。

　男性は「タナカ」と名乗り、「○○地区の市営住宅の入居募集、要件について知りたい」と尋ねたので、職員が入居募集は現在おこなっていないことや、一般的な入居要件を説明した。その後、男性は「隣保館のまわりにある住宅は同和地区の住宅ではないのか。同和地区の住宅と知らずに入居した場合、その者が転出したときに不利益を被る。同和地区出身者でないと入居できない等の要件になっているのか」と執拗に持論をくり返したため、「このような問い合わせは人権を侵害し差別を助長する行為であり、お答えできない」と告げると、男性は「この電話を録音しているので公開する」といって電話を切った。

　２件とも報告を受けた人権課が詳細について聞き取ったうえで、市同和対策本部会に報告し、対応について協議｡庁内フォーラム（電子掲示板）で全職員に周知し、注意喚起をおこなった。