「解放新聞」(2021.04.05-2986)
【長野支局】 3月14日、長野県連の東御市協議会は、狭山差別事件を考える東御市住民の会との共催で、高橋芳夫・県連財務委員長を講師に、「えん罪「狭山事件」から学ぶ」をテーマとした講演学習会をおこなった。
高橋さんは、狭山事件発生時から現在までの狭山年表と、時どきの解放運動の闘い、最近では「部落差別解消推進法」制定などのおもなできごとなどを併記した資料をもとに、関連性をふくめ、わかりやすく解説。
また、「識字」という視点について力説し、石川さんが犯人でもないのに「自白」してしまったことのはじまりは識字力がなかったためであること。そのことに気づいて以降、懸命に文字をとり戻す努力を重ねて、無実・えん罪であることを訴え続けてきた結果、多くの人びとの共感をよび狭山闘争の輪が広まってきたこと、今度こそ再審無罪を勝ちとろうと訴えた。
参加者からは、文字を書くことは当たり前のことと思っていた。文字を知らないことがこんなにも大変なことだと知り驚いたという声や、石川さんの闘いの原動力は「文字を奪い返すこと=部落差別との闘い」であることを知ったという感想も聞かれるなど充実した学習会となった。あらためて、「文字をとり戻す」ことは私たちの人としての尊厳をとり戻すことという思いを胸に、再審の実現に向けて活動の強化を誓い合った。
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