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35回目の偲ぶ会 〜西光万吉さんの思想に学び
和歌山

「解放新聞」(2021.04.15-2987)

あいさつする飯田敬文・西光万吉顕彰会代表理事(3月20日・和歌山県紀の川市)

あいさつする飯田敬文・西光万吉顕彰会代表理事(3月20日・和歌山県紀の川市)

 【和歌山支局】 「水平社宣言」を起草した西光万吉(1895〜1970年)の命日にあたる3月20日、紀の川市で偲ぶ会がひらかれ、コロナ禍による人数制限が設けられたなか、24人が参加した。偲ぶ会は、今年で35回目を迎える。

 主催者を代表して加藤昌彦・代表理事があいさつし、宮本修作・県連書記長、川端眞理・那賀振興局局長、今城崇光・紀の川市市長代理・企画部長があいさした。

 西光万吉顕彰会でボランティア活動をしている西川和良さんは、西光さんがうたった和栄施策をわかりやすくまとめた資料を映像で紹介。来館者にも西光さんの和栄政策をぜひ知ってほしいとの思いから校正を重ね再編中だ。映像を説明した西川さんは、「1950年頃にうち出された和栄政策は、なかなか受け入れられなかったが、現在は、青年海外協力隊、ODAなど、不十分ではあるが実現され、また国連や「核兵器禁止条約」の制定等でより理解がすすんできた。西光さんの思想にようやく世界が追いついてきた」と説明した。

 山田浩史・紀の川市教育委員会教育審議監は「差別をなくす教育」をテーマにパワーポイントを活用して説明した。現在スマートフォンなどが普及し、インターネットやSNSなど、いたるところにいじめ問題が広がっていると指摘。学校教育でも、インターネットやSNSの情報にふり回されず、自分で正しい情報を正確に判断できるように教育をすすめていくことを明らかにした。

 また、差別のない社会づくりをめざし、部落差別だけではなく現在のあらゆる差別解消に向けて、教育現場が中心となって個人一人ひとりがとりくんでいくことが必要と締めくくった。

 最後に飯田敬文・代表理事が、西光さんの思想をより多くの人に知ってほしいと訴え、閉会した。

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