「解放新聞」(2021.05.05-2989)
【埼玉支局】 昨年10月に埼玉県がおこなった「人権に関する県民意識調査」の調査結果がまとまり、3月に発表された。
県は、人権施策推進の基礎資料として定期的に人権意識調査をおこなってきたが、今回は10年ぶり。県内在住の満18歳以上の男女5000人を対象にアンケート用紙を郵送し、回収は郵送とインターネットを併用しておこなわれた。回収は2699人、回収率54・0%だった。
アンケートは、人権全般にたいする意識や、女性の人権、子どもの人権など19の項目についておこなわれた。
問2の「人権意識は10年前に比べて高くなっていますか」の質問では、前回46・3%から8・7ポイント増え55・0%が「高くなっている」と回答した。
その一方で、「やや低くなっている」と回答した人にその理由を聞くと「インターネットやSNSで誹謗中傷の書き込みをする人が増えた」(80・1%)が多く、インターネット上での差別や誹謗中傷が増えている現状を反映した。これは人権問題への関心を聞いた項目でも「インターネットによる人権問題」が女性の人権、障害者の人権を抜いて一番多いことにもあらわれている。
ところで、関心のある人権問題のなかで、同和問題は15番目で、関心が薄い現状がわかった。
同和問題を初めて知ったきっかけは「学校で教わった」が30・6%で一番多く、「テレビ・ラジオ・新聞・本」、「家族から聞いた」がそれに続く。
このほか、同和問題を「知らない」は14・6%で前回より7・8ポイント少なくなっている。同和問題を知っていると答えた人のうち「現在、どのような問題が起きているか」にたいしては「結婚・交際で周囲が反対する」が51・6%と一番多くなっている。
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