「解放新聞」(2021.05.15-2990)
【広島支局】 前川喜平さんを囲む会が4月17日、福山市・三吉コミュニティセンターでひらかれ、150人が参加した。福山市協が開催をよびかけた。
「自民党による教育介入・教育破壊」をテーマに講演した前川さんは、戦後の自民党による教育攻撃がいかに立憲主義・基本的人権の尊重をゆがめてきたかを語った。
また、自民党が完全復活を狙っている「教育勅語」について「教育勅語に普遍的な内容がふくまれているというのは嘘。君(天皇)に忠、この一点だ。1948年の教育勅語等排除に関する決議(衆議院)には「詔勅の根本的理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すものとなる。よって憲法98条の本旨に従い、ここに衆議院は院議を以て、これらの詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言する」とある」とのべた。
前川さんが文科省の初等中等教育局長の時代のエピソードも紹介した。「教育勅語」を学校教育の教材にすべきだという趣旨の質問にたいして「教材にすべきではない」という答弁を用意していたが、当時の下村博文・文科相に修正を命じられ、安倍政権下の2017年には「教育勅語を憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」という答弁書が閣議決定されるにいたったことなども説明し、道徳の教科化や、ゆがめられた行政の実態に強い警鐘を鳴らした。
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