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虐待体験の講演も 〜「人権を確かめあう日」
奈良

「解放新聞」(2021.05.25-2991)

 【奈良支局】 「同和対策審議会」から政府にたいし「同和問題の解決は国の責務であり、国民的課題である」との答申が出されたのが、1965年の8月11日。奈良県では、市町村人権・同和問題啓発活動推進協議会が1989年、その11日にちなんで毎月11日は「人権を確かめあう日」と提唱。これにより関係機関・団体が連携を密にしながら部落差別をはじめとするあらゆる差別の撤廃と人権確立社会の実現をめざして啓発活動にとりくんでいる。

 その一環で4月11日を起点とし、県および市町村で4・11「人権を確かめあう日」県内一斉集会が例年催されており、今年で33回目。「創造しよう だれひとりとり残さない『人権のまちづくり』を〜毎月11日は『人権を確かめあう日』〜」を集会統一テーマにおこなわれた。

 香芝市では、4月8日、香芝市ふたかみ文化センターで集会がひらかれ、行政職員や市民50人が参加した。

 NPO法人虐待問題研究所の上原よう子・代表が「虐待体験と社会の実情」と題して記念講演。自身が幼少期から17歳まで、実父や継父などから虐待された経験、現在は夫と3人の子どもと幸せな生活を過ごしているようすを語った。 

 また、虐待が発覚しにくい理由を▼当事者は虐待されている自覚がない▼人と比較してたいしたことはないと思っている▼子ども自身が相談できる所を知らない▼大人になってから虐待に気づく▼子どもの意思で親から離れることが不可能▼子どもは親に監視され声をあげられない―などをあげ、虐待防止には▼子どもが相談できる場づくり▼子ども・親への虐待防止教育▼親が相談できる場づくりの必要性を説明した。

 

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