「解放新聞」(2021.06.15-2993)
【奈良支局】 巡回展「先住民族アイヌは、いま」が4月24日、奈良市・奈良県人権センターで開幕した。10月30日まで県内8会場でおこなわれる。
主催は、先住民族アイヌのいまを考える会(淺川肇・委員長)で、県連49支部と奈良ヒューライツ議員団が資金カンパをふくめ全面的に協力。県連女性部は第48期県連女性部研修会と位置づけ、13支部35人が開会セレモニーから参加して学習を深めた。
開会セレモニーでは、淺川委員長が「いま、ようやくアイヌ民族の問題がマスコミにとりあげられるようになってきた。政府も新法をつくった。しかし、私たちはアイヌ民族のことについてほとんど知らない。アイヌの生の声を伝えたい、そういう巡回展にしたいと思う」とあいさつ。
北海道内外のアイヌ民族らでつくる先住民族アイヌの声実現!実行委員会の出原昌志さんが展示物を説明。そのあと、平取アイヌ遺骨を考える会の木村二三夫・代表が「取り戻したいアイヌの歴史」と題して講演した。木村さんは「過去に眼を閉じる者には未来はない」と、アイヌがたどり、たどらされた苛酷な歴史をのべるとともに、現在も続く遺骨問題や、日テレの情報番組「スッキリ」での差別発言にたいする胸のうちを語った。
会場には、解説パネル44枚や、アイヌ民族の民具や衣装が並んだ。県人権センターの会場には25日までの2日間で200人の市民が訪れた。
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