「解放新聞」(2021.06.25-2994)
6月8日午前、国民民主党との意見交換会が東京・参議院議員会館でひらかれた。主催は政務調査会。国民から、玉木雄一郎・代表、前原誠司、大塚耕平・両代表代行、榛葉賀津也・幹事長など16人が参加、部落解放同盟から西島書記長、大西総務部長が出席した。
西島書記長が「部落差別解消推進法」第6条にもとづいて実施された部落差別に係る国民意識調査結果について説明。結婚や交際の質問項目では、いまだに差別意識が残っており、インターネット上に掲載されている被差別部落所地在一覧などで安易に差別身元調査が可能になっている実態を訴えた。
また、インターネット上の部落差別情報について、鳥取ループ・示現舎にたいする裁判闘争の現状、兵庫県丹波篠山市のとりくみなどを報告。さらに衆議院総務委員会での「プロバイダ制限責任法」改定にかかわる総務省や法務省の答弁を紹介、今後の課題として、部落差別情報を違法情報としてとり扱うことを規定し、事業者による削除の的確なルール化ができるようにすることが必要であると強調した。
玉木代表からは、「インターネット上の差別情報は、表現の自由の問題との関連で論議するものでなく、自己が望まない差別情報が拡散されることは許されない。今回の実態調査の結果をふまえ、つぎの段階のとりくみが必要。包括的な救済制度である国内人権委員会の創設に向けた活動をすすめていきたい」と今後の活動の方向が示された。また、岸本周平・衆議院議員から、民主党政権時代の「国内人権委員会設置法案」の閣議決定など、これまでのとりくみの説明があり、政務調査会のもとでのとりくみや議連設立などについての提案があった。
西島書記長も、「差別の拡散は放置できない。早急に対策をすすめるとともに、国内人権委員会設置に向け、与野党協議をすすめてもらいたい」と強く要望した。
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