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命をつなぐ緊急「食」支援 〜扇町公園で720人に配布
大阪

「解放新聞」(2021.07.15-2996)

レトルト食品などを受けとる参加者(6月26日・大阪市)

レトルト食品などを受けとる参加者(6月26日・大阪市)

 【大阪】 「自助はもう限界! つくろう『みんなの輪』コロナにかつ! いのちをつなぐ緊急「食」支援」が、6月26日午前に大阪市・扇町公園でとりくまれた。主催は認定NPO法人ふーどばんくOSAKAと大阪府連や支部などが加盟する同実行委員会。食品の提供企業関係者や大学生ら50人のボランティアが参加した。

山積みされた配布品。1000食分を用意した

山積みされた配布品。1000食分を用意した

 ふーどばんくOSAKAではコロナ禍で困窮する単親世帯などへの直接支援や支部を拠点にしたパントリー活動にとりくんできたが、長期化する新型コロナウイルス感染症の蔓延下での雇い止めや収入減などから「子どもに十分に食べさせられていない」などといった切実な相談が増えていた。これまで年間20件ほどの問い合わせが、コロナ禍で昨年夏ごろから急増、30件寄せられる月もあるという。そのことから緊急的な支援にとりくもうと企画された。ふーどばんくOSAKAの赤井隆史・理事長(府連委員長)は、昨年ごろから食品を提供する企業側もコロナ禍のなかでなんとか社会に役立つことはできないかという関心の高まりもあり、ふーどばんくOSAKAへの支援の輪の広がりが今回のとりくみをあと押しした、とのべる。

 会場では、アルファ米(熱湯や水でもどすだけで食べられる)、飲料水、レトルト食品など10品以上を紙袋に詰め配布した。生活・就労相談に対応するコーナーを設置したほか、救護ブースも設けた。テレビや新聞等で報道されたこともあり、会場設営時からおよそ80人の市民が列をつくり、予定より10分早く開場。720人に食品を手渡した。

 開始前から列に並んだ高齢の男性は、腰に持病をもち、コロナの影響で不安定な暮らしが続いているという。「一人暮らしだが、コロナで買い物に出るのもおっくうになった。もっとこういった活動がふえたらいいなと思う」と話した。5か月の赤ちゃんを背負い、2人の子どもと手をつないで食品を受け取った女性は、「子どもが喜んでいたのでよかった。一緒にいただきます」と食品を詰め込んだ紙袋を自転車に乗せた。

 また、はじめてボランティアに参加した女性は「働いている会社がふーどばんくOSAKAに提供していると知り、どのように届けられるのかを知りたくて参加した。子どもたちの「ありがとう」との言葉に元気をもらった。また参加したい」と語った。

 とりくみは全3回を予定している。

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