「解放新聞」(2021.09.15-3002)
【福岡支局】 福岡県連は、県知事交渉を8月4日午後に、福岡市・福岡県庁でとりくんだ。
県内ではコロナウイルス感染症が拡大するなか、国のステージ判断指標よりも厳しい「福岡コロナ警報」「福岡コロナ特別警報」の独自基準を設け、事態の対応が続いている。それらの状況をふまえ、本年度の知事交渉は出席者数を双方ともに縮小しとりくんだ。県からは、服部誠太郎・知事、江口勝・副知事、奥田隆則・総務部長、吉田法稔・教育長、寺崎雅巳・副教育長、田渕慎一郎・人権・同和対策局長の6人が、県連からは組坂繁之・委員長はじめ執行委員の7人が出席した。
県連を代表しあいさつした組坂委員長は、部落差別をなくすための大きな課題である教育や雇用問題、そして全国・県内で起こっている差別事件を例にあげながら、これらの問題が一日も早く解決するよう県のとりくみを求めた。その後、吉岡正博・書記長が基本要求11項目のうち重点項目5点について説明した。
それを受けて県知事からは、「部落差別解消推進法」や福岡県条例の理念にのっとり、相談体制の充実、教育および啓発、部落差別の実態に係る調査やインターネットモニタリングのとりくみなどの具体的な回答がなされた。あわせて、「来年の水平社宣言100年を一つのバネにして、一緒に人権を守る社会の確立、部落差別をなくすとりくみをしっかりすすめていきたい」と意気込みを語った。
質疑応答では、教育、雇用、差別事件、施設の老朽化などの課題をどう解決していくか意見交換をおこない、今後の県のさらなる部落解放行政の推進を確認して、交渉を終えた。
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