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NEWS & 主張

東日本部落解放研究所研究・交流集会

「解放新聞」(2021.12.25-3012)

 東日本部落解放研究所は11月27日午後、第34回研究・交流集会をオンライン形式でひらき、各地からおよそ50人が参加した。

 今回は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって中止となった昨年度の開催予定地だった長野県内での部落史と部落解放運動の実践を中心に、講演と2つの報告がおこなわれた。

 主催者あいさつした井桁碧・理事長は「オンライン開催集会を好機ととらえて長野の研究や運動実践を今後の活動に生かそう」とよびかけた。

 講演は、「北信地域の近世部落史」と題し、樋口和雄・木島平村ふるさと資料館館長がおこなった。また、報告として、「長野県同和教育副教材『あけぼの』の改訂について―大鹿中学校の学びとともに・「私は誹謗中傷をしません」宣言への道のり」を前長野県同和教育推進協議会会長の永池隆・前大鹿中学校校長が、「長野の部落解放運動の現状と課題」を長野県連の中本栄・書記長が報告した。

 講演した樋口さんは、江戸期の北信地域一帯に影響力を持った「孫六」の存在を中心に、当時の被差別部落の人びとの生活や彼らへ向けられた差別意識やそれを利用した藩政を語った。

 報告で、長野県内での部落解放運動の現状を語った中本書記長は、青年の命を奪った結婚差別事件、また長野市内で隣人に差別発言をくり返しおこなう事件と県連のとりくみを報告した。このほか、鳥取ループ・示現舎らの「部落探訪」についても、佐久市、小諸市の被差別部落がインターネット上で所在地を一方的にさらされる行為が放置されているなかで、法務局への削除要請にとりくんでいることなどが報告された。「人権を救済する法や条例の制定が急務」と強調。「部落探訪」についても、自治体でのモニタリング導入をはじめ法規制の重要性を訴えた。

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