【神奈川支局】 ２０１３年に鎌倉市社会福祉協議会で起こった不当労働行為事件で、社協労組の要請を受け、労使協議などに加わった自治労神奈川県本部の在日コリアンの金秀一（キム・スイル）さんにたいして、当時、鎌倉市議会議員だった上畠寛弘・議員（現在は神戸市議）が２０１４年から17年にかけ鎌倉市議会やフェイスブックなどで金さんの実名をあげ、「出身が出身なだけに本当に怖い」などとヘイトスピーチ発言をくり返した。

　金さんと自治労県本部は、上畠議員、鎌倉市議会、鎌倉市に質問書を送ったが、無回答か、あっても誠意がなく、２０１８年12月に議員と鎌倉市を相手に名誉毀損などで横浜地裁に提訴した。

　昨年12月24日に横浜地裁（高宮健二・裁判長）が判決を出し、①市議会における発言であっても差別発言は違法②フェイスブック等でも差別は許されない③鎌倉市は原告に賠償金11万円を支払うことを命じる、というものだった。27日には報告集会をひらいた。