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大阪府が新条例制定へ 〜ネット上の誹謗中傷防止
大阪

「解放新聞」(2022.03.15-3020)

 【大阪支局】 インターネット上での悪質な誹謗中傷を防ぐために、大阪府が新たな条例制定にとりくむことがわかった。SNS上で深刻な誹謗中傷を受けて亡くなったプロレスラー木村花さんの母、響子さんが1月24日、大阪市・大阪府庁舎で吉村洋文・知事を訪問し、誹謗中傷の被害者支援などを求めて要望した。これを受けて吉村知事は、府において、ネット上の誹謗中傷にたいする条例制定に向けて動く、と表明した。

 木村さんは、NPO法人「リメンバーハナ」を立ちあげ、各都道府県市町村にたいして、インターネット上の誹謗中傷の被害者や加害者が一人でも少なくなるよう条例の制定を求めている。そのさいに▽自治体の責務を明らかにし▽相談体制を整備▽SNS教育を推進することなどを内容に盛り込むよう訴えている。

 大阪府への要請には、同NPO法人理事の佐藤大和・弁護士、森和臣・府議会議員、スペル・デルフィン・和泉市議会議員、タレントのスマイリーキクチさんが同席した。木村さんは、被害者の支援、加害者への罰則の強化などとともに、加害者にたいする更生カウンセリングの必要性などについても強調した。

 要請を受けた吉村知事はツイッターで「木村花さんのお母さんと面談しました。そのお気持ちも伺いました。ネット上の誹謗中傷に対する条例制定に向けて動きます」と表明した。

 その後の報道によれば、大阪府はネット上の深刻な誹謗中傷を防ぐための条例制定に向けて、加害者への罰則や被害者の具体的な支援策など、実効性ある内容とするためにインターネットや人権問題などに詳しい専門家、弁護士などで有識者会議を立ちあげて議論をすすめていく方針を固めたという。

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