【京都支局】 各地協・支部では「日の丸・君が代」の強制に反対し、それぞれの教育委員会や学校への申し入れをおこなっている。京都府連は２月14日に京都府教育委員会に、福知山地区協議会は２月１日に福知山市教育委員会に、それぞれ申し入れをおこなった。

　京都市・京都府庁教育庁人権教育室を府連の吉田寿・書記次長が訪ね、申し入れ書を手渡した。多文化共生や多様な社会のあり方が求められる現在、卒業式や入学式などの学校行事での「日の丸・君が代」強制に反対するとともに、卒業証書の日付けに西暦表記も選択できるよう求めた。

　申し入れ書では、①「日の丸・君が代」や元号使用を強制しない②卒業証書の記入について、児童・生徒や保護者の希望にあわせる③ヘイトスピーチを許さず、植民地支配など侵略の歴史と人権課題を教える④学校施設などでの「日の丸」常時掲揚の中止を求めた。

　卒業証書については、西暦の記入を希望する児童・生徒への意向調査が、府内すべての公立学校で実施されているか、詳細の把握に努めるよう求めた。

福知山市で申し入れ

　福知山市教育委員会では、端野学・教育長を、地区協議会の山本正一・議長、水間一美・副議長、角井直美・事務局長が訪ね、申し入れをおこなった。端野教育長は、「申し入れ書の内容を整理したうえでどうするか考えていく。課題として、通名を使っている子どもで、民族名の記載を希望するケースがある。児童・生徒への事前学習の必要性も感じている。今後、西暦記載も含め、市立小中学校の間で対応の違いが出ないようにしたい」と回答した。