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全水100年の年に新たな決意で
第79回全国大会

「解放新聞」(2022.07.05-3032)

西島委員長ー赤井書記長を軸とする新執行部が誕生し、団結がんばろうで締めくくった(6月9日・東京)

西島委員長ー赤井書記長を軸とする新執行部が誕生し、団結がんばろうで締めくくった(6月9日・東京)

 2020年からのコロナ禍で書面表決が続いた全国大会は、全国水平社100周年記念集会を3月3日に京都でおこなった今年、3年ぶりに第79回全国大会を対面開催とし、6月8、9日に東京・日本教育会館に32都府県連419人の代議員・中央役員が集まった。差別と戦争に反対し、狭山再審の実現、差別糾弾闘争の強化、「人権侵害救済法」制定―包括的な人権の法制度実現などの、運動方針を決定するとともに、役員選挙で西島藤彦・委員長、赤井隆史・書記長を軸とする新体制を選出した。

第79回全国大会スローガン

部落解放―人間解放の「よき日」に向けて、反差別・人権を基軸とした国内外の連帯と協働をすすめ、「世界の水平運動」の新たな歴史を刻んでいこう

新しい展望を切り拓いていく大会に

 大会1日目は北口副委員長のあいさつと鶴岡中執の水平社宣言朗読で開幕。議長団に、菊地聡さん(埼玉)と東田良子さん(兵庫)を選出し、大会運営委員、選挙管理委員が紹介された。組坂委員長は最後の本部代表あいさつで、55歳の第55回大会での委員長就任後、「人権教育・啓発推進法」制定、「部落差別解消推進法」制定など闘いの経緯をふり返り、われわれは部落解放、人間解放への途上にあるとし、ウクライナでの戦争を早く止めなければと強調したうえで、「新しい執行部で新たな展望を切り拓いていく大会に」と訴えかけた。

 つづいて、来賓として出席した小林茂樹・自由民主党差別問題に関する特命委員会委員長(衆議院議員)、秋野公造・公明党同和対策等人権問題委員会委員長(参議院議員)、古川元久・国民民主党国会対策委員長(衆議院議員)、足立康史・日本維新の会国会議員団政務調査会長(衆議院議員)の各政党代表、狭山事件再審弁護団からは中山武敏・主任弁護人、中北龍太郎・事務局長が、それぞれあいさつした。

 根本信一・大会運営委員長が大会成立を報告後、狭山事件の再審を求めて闘う石川一雄さん・石川早智子さん夫妻がアピール。組坂委員長への感謝をのべ、再審開始への山場となる鑑定人尋問を何としても実現するため、いっそうのご支援を、と訴えた。

 報告事項として、78期一般活動報告を坂本副委員長、決算報告を赤井財務委員長、中央会計監査報告を篠原中央会計監査委員、中央組織規律委員会報告を西藤中央組織規律委員長が、それぞれおこなった。

 提案事項として、79期一般運動方針案を西島書記長、予算案を赤井財務委員長が提起した。役員選挙に関して松本信之助・選挙管理委員長が報告した。

 第1回「西光万吉文化・平和活動奨励賞」授賞式で、両部門あわせて6団体、代表して円通寺人形芝居保存会(鳥取)、NPO法人人権センター・栃木と部落解放同盟栃木県連合会が表彰を受けた。

 全体会後は2会場での分散会で討議をおこない、終了後は役員選挙に臨んだ。

組坂委員長が退任新しい執行部へと

 大会2日目は、立憲民主党の泉健太・代表(衆議院議員)、社会民主党の福島みずほ・党首(参議院議員)、れいわ新選組の大島九州男・参議院議員候補の来賓あいさつで再開した。

 1日目の2分散会の討論内容を各議長が報告後、全体討論では、京都、長野、大阪(2人)、奈良、福岡から6人の代議員が発言。▽「推進法」具体化のための「人権条例」制定▽インターネット上の差別▽実態調査のとりくみ▽隣保館運営▽ジェンダー平等▽狭山再審闘争▽本人通知制度▽差別事件と救済法▽特定職業従事者への人権教育などに関し意見・質問が出された。本部からは西島委員長が、分散会をふくめて集約、答弁し、本部の見解を示した。1日目の全体会で報告・提案された6つの議案を代議員の賛成多数で採択した。松本信之助・選挙管理委員長からは1日目の役員選挙投票結果が報告され、西島委員長―赤井書記長を軸とする新執行部体制を確認。これを受け、西島委員長が新役員代表あいさつをおこなった。大会スローガン確認のあと、伊藤中執が読みあげて提案した大会宣言案を採択し、全議事日程を終えた。

 78期で退任の組坂委員長と原中執に山﨑中執と植村中執から花束が贈呈され、それぞれ退任あいさつをした。片岡副委員長が閉会あいさつ、西島委員長の発声で団結がんばろうをおこない、2日間の大会を締めくくった。

第79・80期中央執行委員会構成役員
中央執行委員長 西島 藤彦 (京都)
中央執行副委員長 片岡 明幸 (埼玉)
坂本 三郎 (兵庫)
北口 末広 (大阪)
吉岡 正博 (福岡)
中央書記長 赤井 隆史 (大阪)
中央財務委員長 藤本 哲史 (和歌山)
中央執行委員 大西  聡 (東京)
細田 勉 (兵庫)
植村あけみ (兵庫)
歯朶山加代 (徳島)
村井 康利 (大阪)
高橋  定 (大阪)
鶴岡 弘美 (大阪)
安田 茂樹 (京都)
伊藤  満 (奈良)
松谷  操 (奈良)
山﨑 鈴子 (愛知)
池田 清郎 (和歌山)
組坂 幸喜 (福岡)
和田 献一 (栃木)

*選管発表順
    

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