「解放新聞」(2022.08.25-3037)
「戦争も核もない平和な21世紀に!」と掲げ、被爆77周年原水爆禁止世界大会が7月30日からの福島大会で幕を開けた。①原水禁運動の原点である「被爆の実相」を意識し、②「核兵器禁止条約」と「2022NPT再検討会議」に焦点をあて、③「3・11東日本大震災・福島原発事故」を回顧し今後に活かすこと、を中心に据えた今大会は、コロナ禍で2020年が完全オンライン、21年が規模と日程を縮小してオンライン併用だったのにたいし、感染防止対策のもと、従来方式に近づけて開催された。福島市・パルセいいざかで7月30日に400人が参加、「2022 フクシマアピール」が採択された福島大会はライブ配信もされた。翌31日は「被災地訪問」のフィールドワーク。
藤本泰成・共同代表の主催者あいさつ後、黙祷をおこない、角田政志・現地実行委員長があいさつ。「福島原発かながわ訴訟団」の村田弘さんによる福島第一原発事故被害者からの訴えに続き、谷雅志・事務局長が大会基調提起をおこなった。長沢啓行さん(大阪府立大学名誉教授)による基調講演後、振津かつみさん(医師)のコーディネートで、長沢さん、川島秀一さん(日本民俗学会会長)、後藤忍さん(福島大学教授)によるシンポジウム「止めよう!福島第一原発処理水の海洋放出」をおこなった。福島選出の高校生平和大使による活動報告後、「フクシマアピール」を採択した。
広島大会は8月4〜6日、広島市内を中心にひらかれた。開会総会は4日夕、広島県立総合体育館でひらかれ、1200人が参加した。黙祷から始まった大会では金子哲夫・共同実行委員長による主催者あいさつ後、角田政志・福島平和フォーラム代表が汚染水の海洋放出問題など福島の現状を報告した。15歳で被爆し92歳になる広島県原爆被害者団体協議会の切明千枝子さんによる被爆証言、広島の高校生平和大使と高校生1万人署名活動実行委員会による活動報告と決意表明、海外ゲストのスピーチを受け、谷雅志・事務局長が大会基調を提案。5日は分科会、「ひろば」、フィールドワーク企画。夕方からは「否定される『核抑止』 廃絶への道程は?」をテーマに国際シンポジウムがひらかれた。6日午前、広島県民文化センターでのまとめ集会で「ヒロシマ・アピール」を採択し、閉幕した。各大会のアーカイブ動画は原水禁ウェブサイトで公開中。
「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)