「解放新聞」(2022.09.15-3039)
【香川支局】 部落解放・人権政策確立要求香川県実行委員会が7月19日、高松市・香川県社会福祉総合センターで2022年度総会をひらき、100人が出席。総会後、中央本部の赤井書記長が「人権の法制度の確立と「部落差別」解消推進法」の強化・改正に向けて〜格差と社会的排除が覆い被さろうとする社会からの転換を〜」と題して記念講演をおこなった。
主催者を代表して岡敦憲・副会長が「本実行委員会としても国をはじめ県・市町などに人権課題の解決に向けた要望・要請・提言などをおこなうとともに、すべての人たちの人権を保障すべく引き続きとりくんでいくので、ご支援・ご協力をお願いしたい」とあいさつ。
議事では、2022年度活動方針案などが提案され、採決された。
赤井書記長は、冒頭に香川県土庄町(とのしょうちょう)の岡野能之・町長名でツイッタージャパン社(日本法人)にたいし、小豆島の被差別部落の識別情報が投稿された事案にふれ、プロバイダやサイト管理者の利用規約等の「禁止事項」や、法務省の依命通知に該当する行為であるという見解を通知し、早急に削除を求める要請をおこなったが、それにたいする土庄町への回答書が「ゼロ回答」だったと指摘した。
そのうえで「ツイッター社がこのような回答をしたのは、差別や人権侵害を法的に禁止する法律が日本にないからだ」と赤井書記長はのべ、ネット規制の問題が喫緊の課題と指摘した。
このほか歴史をひもとく二つの段階として戦前の77年と戦後の77年をふり返り、「環境問題・格差社会・閉塞感が頂点を極めようとしている。政治不信など1945年と変わらない政治崩壊の危機的状況である2022年は全国水平社100年でもある。今後77年どんな道を歩むのか。新しい資本主義がどうなのか。しっかり検証しながら人権の法制度の確立に向け、とりくんでいかなければならない」と提起した。
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