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虐殺犠牲者を慰霊 〜差別と戦争のない社会へ
群馬

「解放新聞」(2022.10.05-3041)

犠牲者の冥福を祈り、手を合わせる内林房吉・群馬県連委員長(9月10日・群馬県藤岡市)

犠牲者の冥福を祈り、手を合わせる内林房吉・群馬県連委員長(9月10日・群馬県藤岡市)

 【群馬】 関東大震災朝鮮人犠牲者99周年慰霊祭が9月10日、藤岡市内の浄土宗寺院・成道寺でひらかれ、63人が参加。群馬県連も、内林房吉・委員長らが参列して焼香した。差別と戦争のない社会を創る決意を込め、犠牲者の冥福を祈った。

 日朝友好連帯群馬県民会議と藤岡事件を語り継ぐ市民の会との共催。

 1923年の関東大震災では、大災害最中のデマ扇動に、民衆が6000人もの朝鮮人らを殺す大虐殺が発生。県内でも同年9月5日と6日、多野郡藤岡町(現在の藤岡市)で、警察署に保護されていた朝鮮人17人を、民衆が留置所を破壊して引き出し虐殺した(藤岡事件)。99年間も公式調査をしない政府、また、厳しい朝鮮人差別の現状にたいし、犠牲者に「追悼の言葉」を捧げ、闘いを誓った。

 慰霊祭では、共催団体を代表して日朝友好連帯群馬県民会議(県民会議)の宮川邦雄・事務局長があいさつし、住職が読経。藤岡市、県民会議、藤岡事件を語り継ぐ市民の会、在日本朝鮮人総聯合会群馬県本部から「追悼の言葉」を捧げた。

 角田義一・県民会議代表は、虐殺事件の原因と、99年間も政府が調査しない状況を「許してきた」原因とを深く考える重要性を強調し、追悼碑裁判の最高裁不当決定(3036号既報)や政府が戦争の準備をすすめる現状を指摘。「腹をくくって。絶対にもう一度戦争してはならぬ。憲法9条を守り抜く」と闘いを訴え、「受難の御霊がよかったと思える社会を創っていく」と決意を語った。

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