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1万5000人が結集 〜「国葬」に反対し国会前に

「解放新聞」(2022.10.15-3042)

国会正門前に結集し「国葬反対」「国葬は憲法違反」などのプラカードを掲げて国葬に抗議した(9月27日・東京)

国会正門前に結集し「国葬反対」「国葬は憲法違反」などのプラカードを掲げて国葬に抗議した(9月27日・東京)

 9月27日、安倍元首相の「国葬」の時間に合わせ、「安倍元首相『国葬』反対!9・27国会正門前大行動」が国会前でひらかれ、部落解放同盟も参加した。14時の行動には1万5000人が結集。日本武道館の国葬参加者4183人を上回った。主催は、安倍元首相の「国葬」に反対する実行委。戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会がよびかけた。国葬反対の世論は7割にのぼり、全国各地でもデモがあった。

 主催者あいさつで菱山南帆子さん(9条を壊すな!実行委)は「安倍政権の8年8か月の悪政を許してはいけない。戦後最悪の政治家として歴史に刻まれるべきだ。民意を軽視し国葬を強行した岸田政権を終わらせよう」と訴えた。

 立憲民主党、社会民主党などの国会議員に続き、市民が発言。田中優子・法政大学前総長は「国葬は大日本帝国憲法の遺物で、法的根拠はない。閣議決定だけで実施することは、国会の軽視、国民の無視、民主主義の破壊だ。この時代錯誤な動きはファシズムへの道だ」と批判した。

安倍元首相の「国葬」に反対

 国会前大行動で、劇作家の坂手洋二さんは「総理大臣が国葬をやると言ったらできてしまうのはおかしい。葬儀はすでに終わっている。国家による自粛や弔意の強制があってはならない。こんな政治は選挙で変えるしかない」と憤った。

 在日ビルマ市民労働組合会長のミン・スイさんは「安倍元首相は暴力で殺されたが、なぜミャンマー国民を殺害している国軍の代表者を国葬に参列させるのか。絶対に許せない」と怒りを込めて訴えた。

 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表の梁澄子ヤンチンジャさんは、「2015年、安倍政権の日韓合意は、当時の岸田外相が政府間で勝手に決めた。安倍元首相は、「被害者に謝罪するつもりは毛頭ない」と国会で答弁した。決して許すことはできない」と強く批判した。

 念仏者九条の会事務局長の小武おだけ正教しょうきょうさんは「私も岸田首相と同じ広島で本願寺派の住職だ。親鸞さんの門徒なら、国葬を中止せよ」と訴えた。神田一門の講談調で、三次の紙太鼓を打ちながら「安倍元首相への追悼文」を読み、安保法制、森友・加計かけ問題、桜を見る会をはじめとする安倍政権の悪政の数々を訴えた。

 フォークシンガーの小室等さん・こむろゆいさんが歌を演奏。映画『獄友』の主題歌など数曲を演奏し、国葬反対を訴えた。

 参加者は「国葬反対」「国葬は憲法違反」などとプラカードを掲げ、武道館の方向に向かって「国葬反対! 今すぐ中止!」などとシュプレヒコールをあげた。

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