「解放新聞」(2022.11.15-3045)
厚労省交渉を10月13日、大阪市・HRCビルと厚労省をオンラインでむすんでおこなった。地域の現場からは生活保護家庭にエアコンの使用が認めてもらえない実例を示し、猛暑に対応するよう強く求めた。
交渉には、厚労省から田仲教泰・地域福祉課長ら、部落解放同盟からは山﨑鈴子・生活福祉運動部長をはじめ11府県連から17人が参加した。
山﨑部長は、「交渉で要求が具体化し、成果が積み上がってきている。地域共生社会の実現に向けた地域づくりにとりくんでいくために、ともに頑張っていきたい」とあいさつ。田仲課長は「隣保館の役割は重要になってきている。意見を聞き、とりくみを充実させていきたい」とのべた。
部落解放同盟からの要望にたいし、「隣保館視察を実施する予定。意見交換で部落差別の実態把握に努める」、「すべての職員にたいし人権啓発に努める」、「隣保館の予算確保に努める」などの回答があった。
このほか、民生委員にたいする研修の実施や、福岡県連からはエアコン設置のための基準緩和を強く求めた。「生活保護を受けている同盟員から、エアコンをつけられない、修理も認められない、と。生命にかかわり、地元の役所の担当課も困っている。厳しい条件があってつけられないというなら、できるよう制度の改正をお願いしたい」と迫った。
山﨑部長も、「生活保護の家庭は深刻。今年の暑さのなかでエアコンがない」と訴えるとともに、扶養照会の制度にふれ、「(以前より)かなりよくなってきた。ワーカーさんも丁寧な対応をするようになったが、扶養照会の仕組みは検討の俎上(そじょう)にのせてほしい。まだまだ扶養照会で生活保護を受けることに二の足を踏む」と制度改正を求めた。
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