「解放新聞」(2022.12.25-3049)
浄土真宗本願寺派との話し合いを10月17日午前、京都市・本願寺書院(対面所)の「菊の間」でとりくんだ。浄土真宗本願寺派の石上智康・総長、池田行信・総務、葛谷英淳・総合企画室長、宇野哲哉・社会部(人権問題担当)部長らが出席。中央本部から、西島委員長、坂本・北口両副委員長、赤井書記長、伊藤・山﨑両書記次長、大西中執が出席し、経典のなかの差別表記問題などについて意見交換した。
面談では、石上総長が「本年は全国水平社創立100年という大きな節目の年。当時は、多くの門信徒、僧侶も参加するなど、親鸞聖人の同朋の精神を背景に、長年にわたって部落解放と人権確立に向けたとりくみがすすめられきたことに敬意を表するとともに、心強く感じてきた。本日も率直な意見交換をお願いしたい」とあいさつ。西島委員長は「京都での全国水平社創立100周年記念集会にご協力いただいた」と謝意を示すとともに、映画『破戒』の上映運動への支援を要請。さらに、インターネット上の部落差別情報の氾濫、差別身元調査など、今日的な部落差別の実態を説明した。
また、「過去帳」開示問題のとりくみを契機にした、経典のなかの差別表記問題、とくに「是旃陀羅(ぜせんだら)」をめぐっては「中間的な総括をおこない、課題を共有しながら、学びを深めていくために総学習にとりくんでもらっている。さらに真宗教団全体の課題になるように努力をいただきたい」と問題提起。
宇野社会部長がこれまでの研修状況について「全教区の学習は実施したので、今後は教区内の組(そ)での研修をすすめていきたいが、教区ごとに温度差があることも事実。さらにとりくみをすすめていきたい」と説明。池田総務は「信仰理解、教学理解の問題でもあり、信心の社会性、真俗二諦などの課題とも強い関連がある」と補足した。
西島委員長は「経典のなかの差別表記については、不読、削除などの意見もあるが、まずは、同盟のなかでも学習をすすめる。教団としても、研修をすすめることで、学びを深めてもらいたい」とあらためて要請。
石上総長も面談の最後に「率直なご意見、説明をいただき、思いを新たにさせていただいた。ひき続き連携してとりくんでいきたい」とあいさつした。
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