「解放新聞」(2022.12.25-3049)
【福井】 福井県連は福井県交渉を10月26日に小浜市・若狭図書学習センターでおこない、県連から山下敬太郎・委員長はじめ19人が、近畿・東海ブロックから髙橋、安田中執、北陸事務所から吉田樹・事務局長が出席。県からは、服部和恵・健康福祉部長らが出席した。交渉では①市町人権条例の制定②インターネット上の差別情報にたいする全市町でのモニタリング体制の整備③県・市町で構成する人権啓発教育連絡会議の活動内容④県人権センターの機能⑤公正採用選考⑥県民の人権意識調査⑦本人通知制度導入、などをとりあげた。
①で県は、制定のメリットを説明し検討を促すなど後押しをしていると説明したが、1996年の高浜町での制定以降、制定がすすまない状況から、市町と部落解放同盟との意見交換を要請し、承諾した。②では、県から2019年6月の開始以降、法務局に33件(昨年10月以降では7件)の削除要請にとりくんできた、福井市など9市町での実施も報告。これに、モニタリングにとりくむ人材の育成、予算措置など環境整備が必要と指摘した。
③では、山下委員長が、「会議設置まで10年がかかった。情報交換だけでなく目的を打ち出し人権施策をすすめるためにレベルアップを」、と強調。県は努力したいと回答した。
④ではセンターに人権研究活動や、差別事件の把握、差別の実態調査などの機能充実を求めた。⑤では2021年度の不適正事象は25事業所(うち県外事業所1か所)で27件と報告。うち3件は不採用で、本籍地・出生地を聞いたものが5件あった。これについて、県として公正採用選考をすすめる仕組みづくりを求めた。
⑥では11月の実施が報告され、ネット差別に関する項目も設けたと報告があった。⑦では、新たに小浜市、美浜町の被害告知型の導入が報告された。
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