「解放新聞」(2023.02.25-3056)
「部落差別をはじめとするあらゆる差別の現実から学び、人権保育を創造しよう」〜保育所・幼稚園・こども園・地域・家庭のすべてに反差別・平和・人権の視点を」を集会テーマに、2月4、5日、広島県福山市のふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)を全体会場に、第43回全国人権保育研究集会・2022広島県人権保育研究集会をひらき、24都府県918人が参加した。4月のこども家庭庁の発足や、子ども政策の基本的方針を定める「こども大綱」の策定がおこなわれる今年、保育制度・施策の動向を注視し、「差別の現実」から出発する解放保育の実践をつみあげようと、2日間にわたって、全体会と7つの分科会で現状や課題を交流した。
主催者あいさつにたった集会実行委員会の松谷操・実行委員長(保育運動部長)は、「異次元の少子化政策」と岸田首相は明言したが、子ども関連予算の財源確保は先送りされている。動向をしっかり把握しながら子どもの権利実現の具体的・効果的な実施となるようとりくもう。解放保育・人権保育運動の原点を確認するとともに、各地の実践に学び、この集会を成功させよう。議論と交流を深めよう」とよびかけた。
開催地から、広島県連の岡田英治・委員長が歓迎あいさつ。つづいて来賓あいさつとして全国人権教育研究協議会の野口誠也・代表理事、枝広直幹・福山市長、日本労働組合総連合会広島県連合会の大野真人・会長があいさつ。そのほか、来賓として三好雅章・福山市教育長、熊谷寿人・福山市議会議長、髙橋克治・部落解放広島県共闘会議議長が紹介された。基調提案では、すべての子どもの育ちを保障するとりくみの重要性をあらためて確認した。
地元報告「ヒロシマの調べ〜被爆ピアノ平和コンサート」では、被爆ピアノ資料館の矢川光則・館長の講演、歌とピアノ演奏がとりくまれた。記念講演は「人権保育の創造に向けての『8つの視点』について」と題し、大寺和男・全国人権保育連絡会副会長がおこなった。
集会アピール採択のあと、次回開催地の奈良から、伊藤満・奈良県連委員長が多くの参加をよびかけた。
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