「解放新聞」(2023.04.25-3062)
【広島支局】 昨年10月に、尾道市大田ふれあい館に差別・脅迫投書が届いた(11月には岡山県連事務所にも送付された)事件(3060号7㌻既報)で、広島県連と部落解放広島県共闘会議は2月27日に県・県教委にたいし、「現存する部落差別を踏まえた差別撤廃・人権確立の政策・教育を求める申し入れ」にとりくんだ。岡田英治・県連委員長と芝内清恵・事務局長、県共闘会議の髙橋克治・議長、瀬信直枝・事務局長が出席した。県からは中山雅子・わたしらしい生き方応援課長、県教委からは糸﨑誠二・秘書広報室長らが出席した。
申し入れでは、①事件の再発防止へ人権条例の制定、被害者救済の手だてを講じること②国、関係機関にたいし差別禁止法の制定、被害者救済のための第三者機関の設置を働きかけること③部落差別をはじめとするあらゆる差別の解消にむけた職員研修の計画的な実施④「部落差別解消推進法」や人権教育にかかわる文科省指針にもとづいた人権教育が系統的に実施されるよう指導すること、の4点を強く要請した。
県連の岡田委員長は、「世羅町、神石高原町、呉市、尾道市などで差別落書事件が多発しており、部落差別の実態は深刻。市町で「推進法」にもとづく条例制定がすすんでいるが、県条例の制定を。また国にたいし包括的な差別禁止法制定を求めてほしい」と重ねて要求した。県共闘会議の高橋議長も「子どもたちを被害者・加害者・傍観者にしないための人権教育を」と強調し訴えた。
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