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空き屋の外壁に差別落書が 〜通報から10日間も放置されて
富山

「解放新聞」(2023.05.15-3064)

 【富山支局】 富山県高岡市の民家(空き家)の外壁に差別落書が4月3日に発見された。14日に富山県連がおこなった市との意見交換では、発見の通報から10日間も放置していたことが明らかになり、周辺住民への聞き取りなどを求めた。

 発見から市の対応まで

 差別落書は「まー、しね障害者 人権なし」「ゴウ2022」「2022」と読み取れるもので、通行人が発見。市建築政策課に通報したところ「建物所有者を特定して対処する」と返答があった。同日の夕方に本願寺派僧侶の林史樹さんが発見者から連絡を受け差別落書を確認、翌4日に市の人権担当課である市民生活課に通報し、早急に差別落書部分を伏せるなどの対応を求めた。また落書のなかに「2022」などと年号ともとれる記述があることから、昨年に書かれたものであれば3か月以上も放置されている可能性もあり、現場の自治会役員や近隣住民などに聞き取りをおこなうよう、あわせて要請をおこなった。

 経過と対応を確認

 富山県連は、通報からこれまでの市の対応を確認するため、14日に市民生活課との意見交換をおこなった。課からは▽4日の通行人からの通報は市民生活課には伝達されなかった▽5日に課が差別落書を確認、写真撮影。富山法務局高岡支局総務課に相談し、「法律にもとづいて対処してはどうか」「所有者に対応を依頼してはどうか」との助言を受けた▽14日に建物所有者(県外在住)がわかり、以後は所有者に対応を依頼する、と報告があった。

 差別落書は17日に応急的に紙で伏せたあと、19日に所有者の依頼を受け消去した。近隣住民への聞き取りでは、書かれたのは1か月以内ではないかとの情報を得たと報告があった。

 意見交換では県連から、県のホームページでは、市民生活課の担当業務が「人権擁護及び行政相談に関すること」と記載されているが、市としての人権相談や窓口について明確に記載していないことから修正を求めた。

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