「解放新聞」(2023.07.25-3071)
2023年部落解放全国保育活動者会議を7月1、2日に、奈良市・県人権センターでひらき、12府県から56人が参加した。来年1月に奈良市内でとりくむ、第44回全国人権保育研究集会・第47回奈良県人権保育研究集会に向け、集会開催要綱案を確認したほか、各府県からのとりくみ、子どもや親をとりまく保育や地域の環境についてとりくみ課題が報告され、意見交換をおこなった。また「「笑顔あふれる明日に向けて」〜人権保育の学びから〜」をテーマに全国人権保育連絡会の谷田賀代・事務局長が学習講演をおこなった。
松谷保育運動部長の主催者代表あいさつに続き、奈良県連の伊藤満・執行委員長が地元を代表し、あいさつ。伊藤委員長は、「兵庫県で家庭内暴力によって子どもの命が奪われる事件が起きた。同和保育、人権保育に関わる私たちは、それぞれの場所で何ができたか。さまざまな人の人権が容易に侵害される社会状況のなかで子育てや保育、人権の課題について議論しよう。集会の成功に向けた交流、討議を期待したい」と参加者によびかけた。全国人権保育連絡会からは山下真澄・会長があいさつし、今年2月の広島県福山市でとりくんだ第43回全国人権保育研究集会への参加のお礼をのべながら、「同集会で提案された人権保育の創造に向けての「8つの視点」についていっそう深く学習を深め、運動への活用を」とのべた。
第79期・80期運動方針の保育関係について確認をおこなったほか、第44回全国人権保育研究集会・第47回奈良県人権保育研究集会の開催要綱について谷田事務局長が提案。分科会報告や運営について意見交換をおこなった。夕食交流会もおこない、親睦を深めた。
2日目の各府県からのとりくみ報告では、▽公営保育所の廃止と保育者と地域とのネットワークの課題▽差別の現実に学ぶ親の学習の場づくりの実践▽貧困などさまざまな社会課題を背景にした子どもたちの状況、などとともに周辺地域や他団体などとネットワークを広げた人権保育や子どもたちの見守り活動の実践などについて意見交流をおこなった。
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