「解放新聞」(2023.07.25-3071)
【滋賀支局】 「部落差別解消推進法」の具体化をはじめ、あらゆる人権政策の確立をめざそうと滋賀県内の草津・守山・栗東・野洲・湖南・甲賀の6市の超党派議員が「びわこ南部地域人権政策議員連盟」を設立した。
5月21日午後には、草津市・市立常盤東総合センターで設立総会をひらき、賛同する議員54人(うち委任状提出は29人)が参加した。総会では、設立までの経過報告、今後の活動計画、予算、役員体制が審議され、承認された。
総会後には谷元昭信・元中央書記次長が人権行政をめぐる現状と課題について記念講演をおこなった。また、決議文も採択。▽「部落差別解消推進法」はじめとする人権3法、国際人権諸条約をふまえ、6市の「人権条例」の強化・改正を求めていく▽ハンセン病元患者とその家族への差別の解消へとりくむ▽同性パートナー制度をはじめとする性的マイノリティの人々にたいする施策推進にとりくむ▽行政・議会・地域社会の人権水準向上▽国内人権侵害救済法、差別禁止法の確立に向けた国への要請、の5つを中心に、人権政策確立に向けた研修会や先進地視察などにとりくんでいくことを確認した。
準備会を代表しあいさつした発起人代表の井上薫・草津市議は「「部落差別解消推進法」には部落差別を規制・処罰する条文がない、そのために、ネット上の部落差別に的確に対処することができない。一方、各市では人権条例の策定からおよそ20年が経過している。今日の情報化社会での差別・人権侵害に対応できる法整備・条例改正が必要。そのために超党派で人権政策について学習をおこない、議会活動していくことを目的に人権議連の設立をよびかけ、6市の54議員から賛同をいただいた。今後さらに賛同議員を増やし、人権政策の確立へとりくんでいく」とあいさつした。
会長には井上草津市議が就任した。
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