pagetop

NEWS & 主張

苦しみをわがことに 〜曹洞宗・永平寺で追善供養

「解放新聞」(2023.10.15-3079)

各地から参列して焼香した(9月14日・福井県永平寺町)

各地から参列して焼香した(9月14日・福井県永平寺町)

 福井県の曹洞宗大本山永平寺で9月14日、南澤道人・貫首を導師に「曹洞宗被差別戒名物故者追善供養法会」が営まれた。「差別戒名」をつけた過去の反省から人権啓発の一環としてとりくまれているもので、コロナ禍により見合わせが続いていたため4年ぶりとなった。部落解放同盟からは西島委員長、山﨑書記次長、大西中執、地元福井県連の山下敬太郎・委員長はじめ8府県連から20人が参列した。

 南澤貫首は「心なき差別を懺悔(ざんげ)し、すべての御霊が平等な仏の命に還るよう供養の誠を捧げます」と供養の言葉をのべ、読経のなか焼香がおこなわれた。

 法要後の研修会では、服部秀世・曹洞宗宗務総長が「昨日も研修会で差別戒名について学んだ。差別によって社会が分断され、女性や子どもにしわ寄せがいっている。人々の苦しみをわがこととしてとりくんでいく」とあいさつ。また、小林昌道・永平寺監院は「差別をしない、させないとの思いを強くしている。今後も人権教育・啓発に真摯にとりくむ」と決意をのべた。

 西島委員長による部落差別の現状と課題についての講演では、「推進法」制定へのとりくみなどにお礼をのべるとともに、「二度と差別戒名が刻まれることのないよう、法要をとおして部落問題の解決と人権確立に向けた思いを次世代に引き継いでもらいたい」とよびかけた。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)